著者
岡田 知也
出版者
香川大学教育学部
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
no.12, pp.89-101, 2006

本研究では教員を目指す学生が,筆者が担当する各「教科の指導法」科目において,どのような力を身に付けるべきであるかという教育内容を,カリキュラム全体を視野に入れつつ,筆者自身の実践経験や教育実践の場の実態を加味して構築し,それを達成するために各授業はどのような素材に基づき,どのような学習指導過程をたどるべきであるかを考察していきたい。なお「教科の指導法」科目のうち,今回は音楽科教育論について,とりわけ筆者が担当している5つの各論中の一つ,「君が代」論における教育内容及び実践内容について述べることとする。
著者
宮崎 英一 坂井 聡
出版者
香川大学教育学部
雑誌
香川大学教育学部研究報告 = Memoirs of the Faculty of Education, Kagawa University (ISSN:24352020)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.43-48, 2022-03-31

本研究室では、以前からAIを用いたプログラミング教育としてエッジデバイスを用いた教材システムを開発してきた。しかし、以前に発表した Raspberry Pi 3 と Neural Compute Stick を組み合わせたエッジデバイスは所定の精度で画像認識を行えたが、教育現場で実装するには予算の面でもシステム構成の手間の面でも負担が大きかった。そこで本研究では、簡便で安価なAIカメラを用いて画像認識を行ったが、クラウドで計算する標準的な学習モデルは専門的な知識が無くても利用できる反面、アクセス制限や画像認識精度に問題がある事が分かった。そこで、Google Colaboratory を用いて自前で画像認識モデルを学習させる事でアクセス問題を回避し、認識精度を含めてAIカメラの教育現場での運用可能性を探るものである。
著者
轟木 靖子 河野 葉子
出版者
香川大学教育学部
雑誌
香川大学教育学部研究報告 第1部 (ISSN:04549309)
巻号頁・発行日
no.122, pp.47-58, 2004

放送音声におけるガ行鼻濁音の扱いについて考察するため、全国の放送局53局のアナウンサー250名にアンケート調査をおこない、アナウンサーがガ行鼻濁音についてどのように考えているかを分析した。いくつかの項目については、アナウンサーの経験年数や成育地によって回答の傾向に差が見られた。ガ行鼻濁音に関する規範意識はアナウンサーの経歴が長くなるにつれて高まる傾向にあり、アナウンサーの成育地がガ行鼻濁音を使用していない地域の場合であっても、指導者の立場であればガ行鼻濁音を使用するよう指導すると考えていることがわかった。
著者
宮崎 英一 坂井 聡
出版者
香川大学教育学部
雑誌
香川大学教育学部研究報告 = Memoirs of the Faculty of Education, Kagawa University (ISSN:24352020)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.49-54, 2022-03-31

現在、小学校でのプログラミング教育が必須化され、多くの教育現場では、プログラミ的思考を育み、教科の学びをより確実にするためのプログラミング教育が行われている。一方、コンピュータを活用してより良い社会を育むといった点には、思考を形にするために、それを構成出来るプログラミング環境が必要であり、初学者のプログラミング教材として取り上げにくい。そこで本研究では、プログラミングのコードを書かずに、マウスのドラッグアンドドロップだけで実現出来るAIを用いた画像認識によるIoTシステムを提案する。この教材はAIで画像認識を行い、その結果を実空間のデバイスやインターネット上のプログラムと連携させる事が可能であり、自らが社会の問題点を考え、それを解決する事をプログラミングを通して学ぶものである。
著者
金子 之史 森井 隆三
出版者
香川大学教育学部
雑誌
香川大学教育学部研究報告 第2部 (ISSN:03893057)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.p43-52, 1976-03
被引用文献数
2
著者
鈴木 正行 池田 良
出版者
香川大学教育学部
雑誌
香川大学教育学部研究報告 = Memoirs of the Faculty of Education, Kagawa University (ISSN:24352020)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-12, 2020-03-31

本研究では、子どもたちの豊かな発想を生かしながら、「深い学び」や「創造的な学び」を導く社会科授業の実現を目指し、歴史授業の実践事例を対象として、学習過程にデザイン思考を取り入れることの有効性と課題について検討した。実践事例の分析から、追究活動・交流活動やジグソー学習を組み込んだ授業において、それらの学習構造にダブルダイヤモンド・モデルの発散と収束の要素が見られることを確認した。
著者
武藏 博文
出版者
香川大学教育学部
雑誌
香川大学教育学部研究報告 = Memoirs of the Faculty of Education, Kagawa University (ISSN:24352020)
巻号頁・発行日
no.4, pp.1-12, 2021

本研究では,医療的ケアを含む重複障害児教育に関する講習を実施し,受講した特別支援学校,通常の学校の教員の意識を把握し,今後の課題を検討した。障害の重度・重複化に関する知識と理解,経験やスキルに違いがあるものの,教員の多数が指導支援を前向きに捉えていた。医療的ケアの提供は認めており,研修の受講を希望していた。看護師との連携にも前向きであった。ただし,医療関係者との情報交換や医療的ケアの実施は定まった方向が見いだせていない。段階を踏んだ,情報提供,研修,協同した取組を検討する必要がある。