著者
水上 惟文 小原 徹 山内 忠平
出版者
Japanese Association for Laboratory Animal Science
雑誌
Experimental Animals (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.293-297, 1986-07-01 (Released:2010-08-25)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

市販の7種類のマスクについて, 動物実験施設洗浄室における粉塵と空中細菌に対する捕集効率を検索した。マスクの捕集効率は, 10μm以下の粉塵重量に対しては平均19~50%, 粉塵の粒子径別にみた捕集効率は0.3μmレベルで22~71%, 1μmレベルで47~90%, 5μmレベルで90~99.6%であった。また, 空中細菌に対するマスクの捕集効率は35~81%であった。試験したマスク間の比較では, グラスウール製手術用, 3枚重ねの合成繊維製およびグラスウール挿入の28枚重ねのガーゼマスクは一般に高い効率を示した。合成繊維一枚のマスク, 18枚重ねのガーゼマスクおよびガスマスクは低い効率を示した。
著者
水上 惟文 小原 徹 山内 忠平
出版者
Japanese Association for Laboratory Animal Science
雑誌
Experimental Animals (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.293-297, 1986
被引用文献数
6

市販の7種類のマスクについて, 動物実験施設洗浄室における粉塵と空中細菌に対する捕集効率を検索した。マスクの捕集効率は, 10μm以下の粉塵重量に対しては平均19~50%, 粉塵の粒子径別にみた捕集効率は0.3μmレベルで22~71%, 1μmレベルで47~90%, 5μmレベルで90~99.6%であった。また, 空中細菌に対するマスクの捕集効率は35~81%であった。試験したマスク間の比較では, グラスウール製手術用, 3枚重ねの合成繊維製およびグラスウール挿入の28枚重ねのガーゼマスクは一般に高い効率を示した。合成繊維一枚のマスク, 18枚重ねのガーゼマスクおよびガスマスクは低い効率を示した。
著者
山内 忠平 高橋 弘 安藤 昭弘 今石 延子 野村 達次
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
実験動物 (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.31-38, 1967-04-30 (Released:2010-12-09)
参考文献数
20
被引用文献数
3 3

低温 (10℃) , 常温 (25℃) , および高温 (35℃) 環境に暴露したICR-JCLマウスを用いて, Pentobar-bital, Adrenalin, Acetylcholineの致死作用に対する環境温度の影響について検索した。また, 各温度下で上述の薬物を投与したときの心電図, 心拍数, 呼吸数, 血圧, および体温の経時的変化を観察した。1.Pentobarbita1の作用は低温下でもっとも強く現われ, 常温, 高温の順で弱くなった。Pentobarbital50mg/kg以上の投与により, 心拍数と呼吸数が減少し, 血圧と体温は下降した。これらの変化は低温下で強く, 投与後約45分で死亡した。高温下の変化は軽度であった。2.Adrenalineの作用は低温下で強く, 高温, 常温の順に弱くなった。Adrenalin6mg/kgの投与により心拍数の減少, 呼吸数と血圧の―過性の増加, 体温の下降が認められた。この変化は高温下では急激に起こり, 投与後10~15分で死亡した。3.Acetylcholineの作用は高温下で強く, 低温, 常温の順に弱くなった。Acetylcholine140mg/kgの投与により不整脈が発現し, 心拍数と血圧は一過性に減少した。呼吸数と体温は漸減した。この変化は高温下で強く現われ, そのまゝ死亡した。低温下では一時減少してから, 少しく回復し, 以後徐々に減少した。4.以上の結果は, 低温もしくは高温に暴露された動物の生理機能の変化と, 薬物投与による生体の反応とが同時に作用していると考えられ, 実験に当って, 一定の環境温度に設定することの重要性を示唆した。
著者
林田 重幸 山内 忠平
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.183-189, 1956

トカラ馬は,生物統計学上,体型的に済州島馬,宮古馬,八重山馬,海南島馬及び四川馬に近似性を示し,御崎馬木曽馬,北海道和種,満州馬及び蒙古馬とは近似度が低い。<br>東亜の在来馬を南方小形馬と北方中形馬に分けることが出来る。南方小形馬に属するものは,済州島馬,南鮮馬,宮古馬,八重山馬,海南島馬,四川馬,雲南馬,貴州馬,トンキ馬,アンナン馬,東インド諸島及フイリピンの在来馬である。その典型的なものは四川馬の名で知られる四川,雲南,貴州の山岳地帯に飼養される矮馬であり,その体高100~120cmの矮小馬である。トカラ馬は南方小形馬に属す。東インド諸島及びブイリピンの馬はその基礎は小形馬であると考えられるが,アラブ系統馬によつて,やや貴化と大格化をみる。北方中形馬に属するものは,北鮮,満州,蒙古,伊犁,ハイラル,サンペースの馬である。その典型的な在来馬は,内外蒙古に飼養される蒙古馬であると考えられ,その体123~136cm平均131.4cm程度のものであろう。伊犁及びサンペース馬は蒙古馬にアラブの血液の注入されたものである。本邦在来馬である御崎馬,木曽馬及び北海道和種は大さの点で北方中形馬に入る。<br>南方小形馬と北方中形馬の分布は図のようである。