- 著者
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山口 亮太
- 出版者
- 日本文化人類学会
- 雑誌
- 日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第50回研究大会 (ISSN:21897964)
- 巻号頁・発行日
- pp.H14, 2016 (Released:2016-04-23)
本発表では、カメルーン東南部の農耕民バクエレの病や不調と、その原因追求過程に着目する。当事者の置かれた状況についての「物語」が検討される過程で、様々に生起する推測と疑念の連鎖が、最終的に決定を下せる権威者不在の状況で、どのように展開・収束しうるのか検討を行う。特に、妖術と関連している場合、リアリティ分離[ポルナー 1987]は容易には収束せず、それによって、妖術の疑いを遍在させることになる点を論じる。