著者
山口 修 福井 和広
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.50, pp.99-106, 2000-05-31
被引用文献数
1

ヒューマンインタフェースやセキュリティの分野で、顔画像を用いた個人識別技術が注目されている。本稿では、動画像を用いたPCベースの顔画像認識システム"Smartface"について紹介する。顔認識エンジンには、環境変動にロバストな顔部品検出法と顔向きや表情変化といった変動に強い識別アルゴリズムを用いている。"Smartface"のアプリケーション機能は、(1)個人認証によるスクリーンセーバ、(2)個人識別による環境設定、(3)リアルタイム変装シミュレーション機能からなる。本システムは、カメラ付きミニノート型パソコン上で動作し、特殊な画像処理ハードウェアを用いることなくソフトウェア単体で動作する。Recently, face recognition provides an important means for man-machine interface and security. This paper presents "Smartface", a PC based face recognition system using a temporal image sequence. The face recognition engine of the system employs a robust facial parts detection method and a pattern recognition algorithm which is stable against variations of facial expression and face direction. The functions of Smartface include (i) screen-lock, (ii) customization of PC environment, and (iii) real-time disguising as an application for entertainment. The system works on a portable PC with a CMOS/CCD camera, only with software without requiring a special image processing hardware.
著者
山口 修 福井 和広 前田 賢一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.97, no.113, pp.17-24, 1997-06-20
被引用文献数
24

本稿では, 動画像を利用した顔認識システムについて報告する. 本研究では, 登録から認識までの時間経過が短い場合を対象として, 顔向きや表情変化といった変動を吸収する顔認識の方法について考察する. 変動を吸収するために, 単一の画像だけで認識するのではなく, 時系列画像を用いた認識を行なう. 入力画像列をK-L展開によって部分空間として表現し, 登録パターンの部分空間との2つの部分空間の間の角度を類似度とする「相互部分空間法」を適用した. 相互部分空間法の有効性を調べるために, 画像中から高速に正規化顔画像パターンを切り出すシステムを用いて, 大量の実験データを収集し, 認識実験を行った. その結果について報告する.