著者
杉浦 立樹 山岸 賢治 平井 浩文 河岸 洋和
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.382-387, 2010-11-25 (Released:2011-03-05)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

高活性リグニン分解菌Phanerochaete sordida YK-624株の産生する,新規リグニンペルオキシダーゼの1種であるYK-LiP2をコードする遺伝子ylpAを高発現する形質転換体A-11株のリグニン分解特性を調査した。ブナ木粉培地においてA-11株は野生株より高いリグニン分解活性を示し,4週間培養後のリグニン分解率は野生株と比較して7.6%高い値を示した。また,その時のリグニン分解選択性も野生株より高い値を示した。A-11株を接種した木粉中のLiP活性は野生株のものより高く,また組換えylpAの転写解析より,A-11株は培養期間を通して安定して組換えylpAを転写していることが判明した。これらの結果より,ylpAの高発現がP.sordida YK-624株のリグニン分解活性を上昇させたことが示された。さらに,市販のセルラーゼを用いた酵素糖化性について検討したところ,A-11株により処理した木粉は野生株のものより高い糖化性を示した。
著者
山岸 賢治 老田 茂 木村 俊之 岩下 恵子 新本 洋士
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.456-458, 2007-10-15 (Released:2007-11-30)
参考文献数
9

生キクラゲ水抽出液の50~70%硫安沈殿物は,マウス前駆脂肪細胞3T3-L1のトリグリセライド蓄積を阻害した.さらに陰イオン交換カラムクロマトグラフィーで部分精製した画分は,3T3-L1の分化を抑制した.この活性画分には,分子量10000以上のタンパク質が複数認められた.