- 著者
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林 政彦
高木 秀雄
安井 万奈
山崎 淳司
- 出版者
- 宝石学会(日本)
- 雑誌
- 宝石学会(日本)講演会要旨 平成29年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
- 巻号頁・発行日
- pp.10, 2017 (Released:2017-06-30)
はじめに 1962 年に, 東京芝浦電気株式会社 中央研究所(現東芝研究開発センター)で合成ダイヤモンドが製造さ れた.これはスウェーデンのASEAで 1953 年に,米国のGEでは 1954 年に製造されてから僅か数年後の事である.この頃に東芝で造られたとされる合成ダイヤモンドが,早稲田大学の鉱物標本室に収蔵されていたので,その特徴について報告する.特 徴 この標本は,ほぼ無色の色調を呈し,表面に見られる成長模様から{100}で囲まれた結晶と見られる(Fig.1).その外観は,コンゴ産の天然ダイヤモンドに似ている.この標本の成長の様子を調べるために RELION Industries 製 RELIOTRON を使いてカソ―ドルミネッセンス(CL)像を観察したところ, 小さなセクターに分かれた組織が認められた(Fig.2).