著者
世一 秀雄 小久保 秀之 原口 鈴恵 山本 幹男
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.195-201, 2002-03-01

人が大勢集まり何かに集中するとき、その場所に設置された物理乱数発生器が、集まった人々が意識しなくても、統計的有意な乱数出力の異常を示したり、世界的な事件が起こり世界中が注目するとき、世界各地に設置した物理乱数発生器が出力異常を示すという報告がある。本研究は、スピリチュアルヒーリングの科学国際会議(ハワイ)と年末年始(日本)における、物理乱数発生器出力の累積偏差を測定し、どれくらいの偏りが生じるのか実験を試みた。その結果、対照実験が偶然範囲に留まったのに対し、国際会議における累積偏差のZ値はZ=2.32(p=0.020,両側)、年末年始におけるZ値はZ=2.11(p=0.035,両側)となり、統計的に有意な結果となった。今後、物理乱数発生器出力の偏りの原因を調べるために、複数の物理乱数発生器による同時測定や、世界意識計画などの世界各地の物理乱数発生器データとの比較により、広域な視点で原因を追及する必要がある。
著者
小久保 秀之 山本 幹男
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.90-105, 2009-03-01

白いぼキュウリの切片(実験試料)に30分間非接触ヒーリングを行った後、実験試料から生じる極微弱生物光をヒーリングしなかった対照試料とともに18時間測定した。2008年6月〜12月に行ったキュウリシリーズ7で、種々の流派のヒーラー24名(初心者10名、中堅・ベテラン14名)を各2回ずつ測定した結果、制御されたヒーリングパワーの指標であるJ値は、平均0.084、95%信頼区間±0.026(n=24)であった。初心者群(J=0.081)と中堅・ベテラン群(J=0.086)の間には有意差はなかった。J値と相関した変数は年齢だけであった(r=-0.487,p=0.016,両側)。詳細な解析から、1回目と2回目のJ値の増減は、被験者の性格特性のうち利発性因子と弱い正相関が(r=0.466,p=0.022,両側)、また、ヒーリング方法のうち「愛の心」(神仏や精霊への祈りを含む)の使用程度の増減と弱い正相関があった(r=0.417,p=0.043,両側)。利発的な被験者は比較的うまく実験状況に対応できると考えられた。「愛の心」の増減は中堅・ベテランで顕著であり、この方法に被験者が慣れていることを意味すると考えられた。
著者
山本 幹男 小久保 秀之 古角 智子 原口 鈴恵 張 トウ 田中 昌孝 パルホムチュク デミトリ V. 相馬 隆郎 河野 貴美子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.437-452, 2001-09-01

「遠当て」と呼ばれる現象では、武道や気功熟練者(送信者)が非接触で離れた相手(受信者)を激しく後退させる。当研究グループは、送信者と受信者のペアを離れた別室に隔離して、通常の感覚伝達を遮断した無作為・2重盲検実験で、暗示等の心理効果を取り除いても、この現象や生理変化が見られるかを、多数回試行し、実験してきた。日常「遠当て」的訓練をしてきた最初のペアでは、(受信時刻-送信時刻)の時刻差の頻度分布に、0秒付近で大きなピークが形成され、本現象が、統計的有意に生起することを、脳波や皮膚伝導度などの生理変化を含め、1996年以来本誌などで発表してきた。本報では以下を報告する。襲う者は殺気を感じさせない、襲われる者は事前に殺気を感じ防ぐ、という訓練を日常長年してきた上記と別の武道熟達者のペアによる、同様な「遠当て」実験を行った。その結果、時刻差の頻度分布に、時刻差が-41(p=3.7%)、0(13.4)、+36秒(1.3)付近に3つの大きなピークが形成された。ポアソン上側検定結果を括弧内に示す。両側の2つのピークは5%有意である。これらの形成は、本実験前には予想が困難であった。未知な情報伝達機構の存在が示唆される。本実験で行われた、脳波、心拍、手の温度、皮膚電気伝導度に関しては、本号中の本報の次に、5編が続いて掲載されている。
著者
小久保 秀之 山本 幹男 河野 貴美子
出版者
日本超心理学会
雑誌
超心理学研究 (ISSN:1343926X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1-2, pp.21-28, 2006-12-09 (Released:2017-08-09)
参考文献数
9

手かざしや祈りになどの非接触ヒーリングの作用を、極微弱生物光で評価する方法を研究した。超高感度カメラにて植物切片(白いぼきゅうり)の試料対(実験試料と対照試料)を18時間測定し、実験試料から生じる生物光の発光強度を対照試料の発光強度と比較した。測定は、実験試料に全く処理を行わない無処理群、手かざし等を行うヒーリング群、40℃の熱源にさらす熱処理群について行った。結果、無処理群と熱処理群では実験試料と対照試料の発光強度に差は無く、ヒーリング群でのみ実験試料と対照試料の発光強度に有意差が見られた(p = 0.002, 両側, paired t-test)。また、実験試料と対照試料の発光強度の比の対数を指標とすることで、非接触ヒーリング作用の定量評価が可能となった。
著者
河野 貴美子 坂本 政道 世一 秀雄 高木 治 小久保 秀之 山本 幹男
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.34-39, 2013-03-01

意識探究プログラムとして知られるヘミシンクは、左右の耳にわずかに異なる周波数の音を聞かせることにより、深くリラックスした状態を作り出し、通常と異なる意識状態に導くことが容易な方法とされている。著者らは、今まで様々な変性意識状態下の脳波を検討してきた。今回、5名のヘミシンクトレーナーの脳波計測からヘミシンク聴取による脳の変化を検討することを試みた。後頭部のα波平均振幅値は、セッション中に減少し、軽眠を思わせたが、各帯域含有率で、α帯域における比率が大きく減少していたわけではなく、通常の入眠時とは異なると思われた。β帯域含有率はフォーカスレベルF10とFl2で、交互に変化する様子が見られ、刺激音のうなり周波数との関係を示唆させた。左右脳波のコヒーレンス値が聴取時に大きくなる傾向が見られたが、セッション中に後頭から前頭にかけて位相同期的な瞑想様脳波が見られた被験者も複数おり、瞑想に近い状態を容易に実現することで、コヒーレンスが高くなっていることも考えられた。
著者
橋爪 秀一 河野 貴美子 小久保 秀之 山本 幹男 桂川 秀嗣 鎌田 明彦 渡辺 恒夫
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.48-52, 2015-03-01 (Released:2018-10-03)
参考文献数
12

嗜好品であるノンアルコールビールのリラックス効果を、心理生理学指標である皮膚伝導水準(SCL)と心拍(HR)とを用いて評価することを試みた。10名の大学生が被験者として参加し、安静の後、7分間の内田クレペリン検査及び3分間の暗算により、ストレスを負荷した。その後、2種類のノンアルコールビール、キリンフリー及びアサヒドライゼロ、或いはコントロールとして水を1分間で摂取した後、椅子に静かに座る閉眼安静を10分間行った。RussellとLaniusの気分特性モデル(Russell and Lanius model of affective quality)により解析した結果、両ノンアルコールビールは強いストレス改善効果を有することが明らかになった。また、嗜好調査の結果、全被験者がビール好きではあったが、ノンアルコールビールは好きではなかった。これらの結果から、ノンアルコールビールは、嗜好に関係なく、ストレス改善効果があると考えられる。そのメカニズムは明らかではないが、両ノンアルコールビールに含まれるホップは、ハーブの一種でストレス改善効果があることが知られており、ノンアルコールビール中の素材がストレス改善効果に効いている可能性がある。
著者
境田 英昭 小久保 秀之 山本 幹男 平澤 雅彦 河野 貴美子 町 好雄
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.276-282, 2000-03-01

気功は、中国の心身鍛練方法の一種と言われている。その気功練習者の身体からある周期に変調された放射赤外線が検出されたという報告がある。さらに、その周期は呼吸周期と一致するという報告もある。著者らは、放射赤外線を検出する装置を自作し実験を行った。この放射赤外線検出装置においても放射赤外線に呼吸周期と一致する周期が測定された。また、放射赤外線は皮膚表面温度と深く関係しているので、皮膚に直接温度センサを付けた実験も行われた。このセンサにおいても呼吸周期と一致する周期が測定された。また、他の分野で、皮膚表面温度から呼吸数を推定する研究報告がある。本研究によって、気功時における放射赤外線の変調は、呼吸の変化が皮膚表面温度の変化として表れたことに起因すると示唆された。
著者
小久保 秀之 世一 秀雄 山本 幹男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.294-301, 2004-09-01 (Released:2019-05-03)
参考文献数
23

いわゆる遠当てと呼ばれる武道の技を研究した。遠当ては、離れた相手に対する非接触の攻撃技と言われている。1回の実験で、武道熟練者6ペア(日本の武道3ペア、中国の武術系気功3ペア)、対照として非訓練者6ペアを用いた。各ペアの被験者は別室に入り、通常の情報伝達経路を遮断した。そして、送信者が受信者に向かって信号伝達動作を行ったときの受信者の応答を測定した。受信者は静電遮蔽室に座り、2重盲験・無作為の条件下で、送信者は1試行80秒間に1回だけ送信動作を行った。送信者・受信者はそれぞれスイッチボタンを持ち、そのボタン動作の記録が生理データとともに記録された。実験の結果、送信時刻前後における受信者の左手労宮の皮膚表面温度の異常な変化は見られなかった。受信動作・送信動作の時間一致性について、有効データ797を解析した結果、全体としては顕著な時間一致性は見られなかった。中国の武術系気功ペア2組において、+11秒の時点に統計的有意なピークが見られた(p<0.05, one-tail)が、この遅延ピークが遠当てによるものであるなら、その理由は送信動作が比較的長めだったためと考えられた。
著者
原口 鈴恵 小竹 潤一郎 陳 偉中 Dmitri V. PARKHOMTCHOUK 張 トウ 山本 幹男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.373-380, 2001-09-01 (Released:2019-04-30)
参考文献数
7
被引用文献数
4

バイオフォトンは、生体や物質から自発的に放射される極めて微弱な発光である。本研究では、バイオフォトン・イメージング・システムを用いて、意識集中による指先のバイオフォトン変化の測定を試みた。測定は健康な一般人7人について1試行10分間の意識集中とコントロールとして1から100まで数えるという軽作業とを3回ずつ行った。その結果、意識集中により指先のバイオフォトン強度が確認され、意識集中による変化は被験者によって上昇する者と下降する者の2種類に分類された。
著者
橋爪 秀一 河野 貴美子 小久保 秀之 山本 幹男 桂川 秀嗣 鎌田 明彦 渡辺 恒夫
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.48-52, 2015-03-01

嗜好品であるノンアルコールビールのリラックス効果を、心理生理学指標である皮膚伝導水準(SCL)と心拍(HR)とを用いて評価することを試みた。10名の大学生が被験者として参加し、安静の後、7分間の内田クレペリン検査及び3分間の暗算により、ストレスを負荷した。その後、2種類のノンアルコールビール、キリンフリー及びアサヒドライゼロ、或いはコントロールとして水を1分間で摂取した後、椅子に静かに座る閉眼安静を10分間行った。RussellとLaniusの気分特性モデル(Russell and Lanius model of affective quality)により解析した結果、両ノンアルコールビールは強いストレス改善効果を有することが明らかになった。また、嗜好調査の結果、全被験者がビール好きではあったが、ノンアルコールビールは好きではなかった。これらの結果から、ノンアルコールビールは、嗜好に関係なく、ストレス改善効果があると考えられる。そのメカニズムは明らかではないが、両ノンアルコールビールに含まれるホップは、ハーブの一種でストレス改善効果があることが知られており、ノンアルコールビール中の素材がストレス改善効果に効いている可能性がある。
著者
小久保 秀之 谷口 順子 平澤 雅彦 山本 幹男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.247-254, 1998-09-01 (Released:2018-12-29)
参考文献数
2
被引用文献数
1

本研究室における手の温度測定経験から、安静時に、手掌部中央の温度が高いヒトと、母指球・小指球の温度の高いヒトがいることがわかっていた。そこで、安静時のヒトの手の温度分布の基礎データを得ることを目的に、一般人81名の右手の温度分布2次元パターンを調べ、その平均温度を比較した。2次元パターンの特徴から、測定データを、手掌部中央が高温のタイプ、母指球・小指球が高温のタイプ、およびその中間的タイプと混合的タイプの4群に分けた結果、タイプによって平均温度に違いが見られた。また、性別・年齢による平均温度の違いは見られなかった。
著者
高木 治 坂本 政道 世一 秀雄 小久保 秀之 河野 貴美子 山本 幹男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.60, 2019 (Released:2019-12-29)
参考文献数
13
被引用文献数
3

我々はピラミッド型構造物 (pyramidal structure: PS)の未知なる機能について2007年以来、10年以上研究を続けている。PSの研究方法として、PS内部に人間が入り瞑想をした。PSの未知なる機能を明らかにする手段として生体センサ (キュウリ果実切片) から放出されたガス濃度を測定した。生体センサの作成、設置、ガス測定は、零点同時補正法 (simultaneous calibration technique: SCAT) によって行われた。この方法は、国際総合研究機構 (International Research Institute: IRI) で研究開発され、ヒーラーに関わる多くの研究成果を得ている。ピラミッド型構造物と人間とが関わった実験において、次の2つの結果を得ることが出来た。(1) PS内部に人間が入り瞑想する以前に、人間の無意識 (フォースタイプI) による、生体センサに対する未知なる遠隔作用 (6 km以上離れた地点から生体センサに対して、遅延なく影響を与える長距離の非接触効果) が検出された。(2) PS内部に人間が入り瞑想した後、人間による何らかの影響 (フォースタイプII) によって、10日間以上続く遅延を伴った非接触効果 (PS内部の人間と生体センサの距離が0.5 mである短距離の非接触効果) が検出された。これらの結果から、ピラミッド型構造物と人間との関わりにおいて、人間から発する2つの異なるフォースタイプがあることが示唆された。しかし、2つの異なるフォースタイプは、PSによって変換速度は異なるが、どちらも生体センサが反応し得るエネルギーに変換され、非接触効果として検出されたと考えられる。ピラミッドパワー (効果) に関する学術的な研究において、統計的に高い有意性のある実験データを示した研究は、我々のグループ以外では皆無である。
著者
河野 貴美子 坂本 政道 世一 秀雄 高木 治 小久保 秀之 山本 幹男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.34-39, 2013-03-01 (Released:2018-12-11)
参考文献数
7

意識探究プログラムとして知られるヘミシンクは、左右の耳にわずかに異なる周波数の音を聞かせることにより、深くリラックスした状態を作り出し、通常と異なる意識状態に導くことが容易な方法とされている。著者らは、今まで様々な変性意識状態下の脳波を検討してきた。今回、5名のヘミシンクトレーナーの脳波計測からヘミシンク聴取による脳の変化を検討することを試みた。後頭部のα波平均振幅値は、セッション中に減少し、軽眠を思わせたが、各帯域含有率で、α帯域における比率が大きく減少していたわけではなく、通常の入眠時とは異なると思われた。β帯域含有率はフォーカスレベルF10とFl2で、交互に変化する様子が見られ、刺激音のうなり周波数との関係を示唆させた。左右脳波のコヒーレンス値が聴取時に大きくなる傾向が見られたが、セッション中に後頭から前頭にかけて位相同期的な瞑想様脳波が見られた被験者も複数おり、瞑想に近い状態を容易に実現することで、コヒーレンスが高くなっていることも考えられた。
著者
山本 幹男
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.3-4, 2010

国際生命情報科学会(ISLIS)の1995年創立から2010年春までの14年半の活動と「潜在能力の科学」の推進について報告する。設立趣意は、物質中心の科学技術から、こころや精神を含んだ21世紀の科学技術へのパラダイム・シフト(枠組革新)のための、実証的科学技術研究の発展を通じて健康、福祉、教育と社会および個人の心の豊かさを増進させ、自然と調和した平和な世界創りに寄与する事である。創設以来、生命情報科学シンポジウムを年2回、計29回主催と国際学会誌Journal of International Society of Life Information Science(Journal of ISLIS)を年2号発行してきた。2002年には「潜在能力の科学国際シンポジウム」を、2004年8月には韓国ソウルで「Mind Body Science国際会議」を主催した。2004年には単行本「潜在能力の科学」を発行した。現在世界の9ヵ所に情報センターを、約10ヵ国に約270人の会員を有す。2010年8月には富士山近くで合宿をする。
著者
小久保 秀之 山本 幹男
出版者
日本超心理学会
雑誌
超心理学研究 (ISSN:1343926X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1-2, pp.28-35, 2008-12-07 (Released:2017-08-09)
参考文献数
13

キュウリ切片に手かざしなどの非接触ヒーリングを行うと、施術したキュウリ試料から生じるバイオフォトンの発光強度が増大する。この非接触ヒーリングの物理機序を調べるために、キュウリ試料に極微弱のミリ波を照射し、ヒーラー3名の非接触ヒーリングと比較した。また、バイオフォトンの測定には、I.I.カメラModel C2400-47、波長域280-650nmと、CCDカメラImagEM C9100-13、波長域400-1000nmを用いた。ヒーリング処理、ミリ波処理は、いずれも室温24℃で30分行い、処理後、18時間バイオフォトンを測定した。結果、ミリ波照射の影響は観察されなかった。また、赤〜近赤外線領域でキュウリ試料の発光を観察した場合は、試料の成長軸の向きによって発光強度の変化が異なることがわかった。さらに、赤〜近赤外発光強度は非常に大きいが、ヒーリング効果を検出するには実験手続きの変更が必要と考えられた。
著者
橋爪 秀一 河野 貴美子 小久保 秀之 山本 幹男 桂川 秀嗣 鎌田 明彦 渡辺 恒夫
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.32-38, 2016

人類はこれまで健康に良い様々な機能、例えば、抗酸化作用、抗肥満作用、生活習慣病予防作用など、を有する食品を取捨選択してきた。その結果、全ての食品は、何らかの機能を有しており、現在、我々が食べている食品は人類の英知の結晶であると言える。しかし、食品にはこのように多くの機能があるが、では、何が最も重要で、有用であるのだろうか。また、食品を総合的に評価する方法があるのだろうか。我々の大敵は疾病であるが、殆どの疾病がストレスにより引き起こされることから、我々はストレス改善効果に注目した。また、考えてみると、食の一次、二次、三次機能に共通する概念、キーワードもストレスであると考えられる。そこで、食品のストレス改善作用を測定した結果、殆ど全ての食品は大なり小なりストレス改善作用を有していた。また、食品のストレス改善作用は、太極拳、凸凹マット足踏み、アロマセラピーなどより大きかった。これら食品のストレス改善効果は、咀嚼、ストレス改善効果を有する成分及びスパイスにより大きな効果が得られることが示唆された。更に、このストレス改善効果は、食品を含めた様々な分野のヒット製品開発及び個別用製品検索など、ビジネスへの応用が期待できる。
著者
小久保 秀之 山本 幹男 河野 貴美子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, 2008

キュウリ切片に手かざしなどの非接触ヒーリングを行うと、施術したキュウリ試料から生じるバイオフォトンの発光強度が増大する。この非接触ヒーリングの物理機序を調べるために、キュウリ試料に市販の磁気健康器具によって静磁場(180mT)、交番磁場(80mT、50Hz)、パルス磁場(最大値0.6T、パルス幅2.5ms)の処理を各30分間行い、非接触ヒーリングのデータと比較した。結果、静磁場、交番磁場刺激では発光強度の変化はなかった。また、パルス磁場刺激では発光強度の低下はあったものの(Wilcoxon、p=0.047、両側)、非接触ヒーリングの場合とは時系列変化の仕方が異なった。キュウリ試料に対する非接触ヒーリングの作用機序は、磁気刺激の場合とは異なると考えられた。
著者
張 トウ 境田 英昭 河野 貴美子 山本 幹男 町 好雄
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.400-406, 2000

気功、瞑想時によく使用されている視覚的イメージ想起による脳活動に関して、特定イメージ(花)想起課題と休息を交互に行う形式で、fMRIによる測定を試みた。SPM99による画像解析では、休息時と比較して、イメージ想起の場合、右後頭部のBroadmann17第一次視覚野において、統計的有意な賦活が観察された。
著者
高木 治 坂本 政道 世一 秀雄 小久保 秀之 河野 貴美子 山本 幹男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.38, 2018 (Released:2018-07-26)
参考文献数
4

我々はピラミッド型構造物(pyramidal structure: PS)の未知現象について研究をしている。これまで、PS内部に瞑想者が入り瞑想することによって、PS頂点に置かれた生体センサ(キュウリ切片)に影響があるかどうかという実験がおこなわれた。瞑想に関する条件は以下である。(1) 瞑想はPS内部でおこなわれた。(2) 全ての瞑想は、共同研究者である坂本政道によっておこなわれた。(3) 瞑想は1回30分。午前中3回、午後3回おこなわれた。(4) ヘミシンクによる瞑想がおこなわれた。(5) 瞑想中、瞑想者はPS頂点に置かれた生体センサに意識を向けなかった。瞑想者と生体センサは接触していない。従って、生体センサに対する影響は非接触効果である。非接触効果の測定は、キュウリ切片から放出されたガス濃度の測定によっておこなわれた。研究の結果、次の3つの発見があった。 (1) PS頂点に設置された生体センサへの非接触効果は、PS内に瞑想者が居る時と居ない時とで異なった(p=3.13×10-10) [1]。 (2) 非接触効果は、PS内に瞑想者が居る時には検出されず、居なくなった後に、10日間程度検出された(p=3.51×10-6) [2]。(遅延を伴った非接触効果)。(3)非接触効果は、PS内に瞑想者が居た場合にのみ起こり、それ以外の条件では起こらなかった(p=2.19×10-4) [3]。PSの未知現象は、PS内部の瞑想者によって引き起こされた現象である。このことから、PSは生体センサでは検出が難しい瞑想者エネルギーを、検出可能なエネルギーに変換する、一種の変換装置であると結論された。瞑想者エネルギーや生体センサに非接触効果を及ぼしたエネルギーは、現代科学においては未知なるエネルギーではあるが、我々はその存在を実証した。
著者
陳 偉中 張 トウ 世一 秀雄 小竹 潤一郎 原口 鈴恵 小久保 秀之 河野 貴美子 山本 幹男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.703-710, 2002 (Released:2019-05-01)
参考文献数
8
被引用文献数
2

著者らは、気功および手から光を出す(発光)イメージ課題時におけるヒトの生理変化を測定してきた。その結果、熟練気功鍛錬者において、サーモグラフィで計測された中指先の皮膚表面温度は普通の安静時に比べ、発気時の温度が低下し、また、光電子増倍管(PMT)による生物フォトンの測定結果からは発光イメージ時における中指先の放射強度が増加したと報告した。本報では、これまでの報告と同様の実験を気功初心者および一般人に対して行った。その結果、気功初心者の発気時における中指先の皮膚表面温度が安静時より著しく上昇(最大3.3℃、両側t検定P=0.046<5%)した。また、発光イメージ時において、一般人の中指先から出た生物フォトンの放射強度が増加傾向にあった。これらの結果から、気功および発光のイメージが皮膚温度と生理代謝に影響する可能性を示唆している。