著者
河島 淳子 高橋 知恵子 山本 康子
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-22, 1998-02-10

トモニ療育センターでは,会員に対し月1回の自閉症児個人セッションと,月3回の母親学習会,年2回の父親懇談会,随時の電話相談家庭療育指導を行っている。本論では,強いパニック行動をもった自閉症幼児R子に,資料「自閉症児とともに」にのべたような指導を行った結果,顕著な改善を示したので報告する。第1部は母親の記録,第2部はトモニ療育センターの記録である。
著者
山本 康子 斉藤 邦明
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

インドールアミン酸素添加酵素2 (Indoleamine 2,3-dioxygenase 2;IDO2) は、トリプトファンをキヌレニンに代謝する酵素である。本研究ではIDO2の生理的機能を解析し、IDO2発現が腫瘍形成に及ぼす影響について明らかにする事を目的とした。IDO2のトリプトファン代謝能を検討するため、IDO2強発現細胞を作製したところ、キヌレニン量の増加が認められた。またマウス肺癌細胞を用いた担癌マウスモデルにおいて、野生型に比べIDO2 KOマウスでは、腫瘍体積の縮小およびサイトカインの分泌増強が認められた。本研究によりIDO2発現の抑制は、抗腫瘍効果を有する事が明らかとなった。
著者
齋藤 邦明 山本 康子 村上 由希 齋藤 ゆみ
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

ストレスは精神神経疾患や生活習慣病など様々な疾患の引き金の一つとして考えられているが、ストレスによる疾患発症の詳細なメカニズムは未だ解明されない部分が多く残されている。本研究では個々のストレス状況を把握し、負荷が少ないIT 技術を用いた利便性の高い設問形式を用いて、ストレス評価法の構築と新規ストレスバイオマーカー検索の可能性について検討した。設問集を用いたストレス解析については、CES-D、GST28などをベースとして、データをIT 技術による算出する方法を確立し、同時に種々の臨床データと経時的に血清等のバイオリソースを高品質で保管管理できるシステムが構築された。本システムが構築された事により、健常人および慢性疾患患者の個々人レベルでの追跡が可能となり、データ解析の際に臨床で問題となるノイズの軽減が可能となった。さらに、高ストレス群と低ストレス群でのプロテオーム解析の結果より、両群間で差のあるいくつかのタンパクが認められた。すなわち、高ストレス群と低ストレス群共に例数を重ねてターゲットタンパクを絞り込み、特異性のあるタンパクを詳細に解析して複数のターゲットタンパクを組み合わせることでストレス度を判定できる新しいバイオマーカーを確立できる可能性の充分ある事が判明した。設問紙を利用することにより、ストレスの総合的解析が可能となり、ストレス軽減方法の開発に寄与できるものと考えている。すなわち、客観的側面からの分析(類似回答パターンの有効性の検討)として、回答から類似の回答パターン(数種類)に分類し、ストレス度が高いパターン、ストレス度が低いパターンを構築したシステムから抽出し、クラスタ分析など統計的解析と血液等のストレスバイオマーカーを加える事による精度の高いシステム構築が可能であることが示唆された。