著者
山本 英治 井ノ上 恵照 篠崎 勝彦 矢沢 久豊
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.9, pp.654-657, 1997-09-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
9

医薬品抗生物質の重要中間体,セファロスポリンCエステルを醗酵法で得られたセファロスポリンCから酢酸エチルを溶媒にして,エステル化を行い,直接,抽出分離を行う反応抽出プロセスの最適化検討を行った.反応抽出溶媒酢酸エチル相の容積分率が大きい(0.33以上)領域では攪拌の影響を受けないが,容積分率が0.17以下になると攪拌の影響が現れ,物質移動が律速となる化学反応であることがわかった.また,スケールアップ条件の最適化に必要な攪拌の反応速度への影響を評価した結果,攪拌浮遊動力比で示されるスケールアップ因子(Z)と容積分率0.17で得られる総括物質移動係数との間に良好な相関性を認め,Zが反応抽出の最適条件のスケールアップ因子として有効であることがわかった.
著者
山本 英治
出版者
富山大学
雑誌
富山大学紀要. 経済学部論集
巻号頁・発行日
vol.6, pp.159-167, 1955-03

社会学においては人間の社会行動の分析が一つの課題となっている。その分析の方法や観点は種々様々であるが、ゲシュタルト心理学者として著名なクルト・レヴィンの思想体系と言われる「場の理論」FieldTheoryはそれに対する鋭利な分析方法となり得ると思う。この小論の問題意識は飽くまで人聞の社会行動の解明にあるが、それの分析方法としての「場の理論」について、特に彼が構想したところの「或一定時点における個人の行動を決するところの事態の全体totality of facts」であるところの「生活空間」life spaceを中心にして考察を進めようと思う。