- 著者
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崔 学松
サイ ガクマツ
- 雑誌
- 静岡文化芸術大学研究紀要
- 巻号頁・発行日
- vol.20, pp.1-6, 2020-03-31
東南アジア史に類例のない頻繁な支配者の交替にもかかわらず、アヘンは一貫して植民地台湾の財政を支える重要な財源であった。オランダによる領有前後に起源をもつ台湾のアヘン問題は、日本の台湾領有当時、台湾人の武力抵抗とともに、内外の注目を引いた最も重要な問題であり、後発植民帝国日本の植民地統治能力の試金石でもあった。アヘン吸煙の禁断を期した漸禁政策の推移には、国際阿片会議の外圧の他に、良心的な台湾知識人の運動が貢献した。