著者
崔 学松 サイ ガクマツ
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-6, 2020-03-31

東南アジア史に類例のない頻繁な支配者の交替にもかかわらず、アヘンは一貫して植民地台湾の財政を支える重要な財源であった。オランダによる領有前後に起源をもつ台湾のアヘン問題は、日本の台湾領有当時、台湾人の武力抵抗とともに、内外の注目を引いた最も重要な問題であり、後発植民帝国日本の植民地統治能力の試金石でもあった。アヘン吸煙の禁断を期した漸禁政策の推移には、国際阿片会議の外圧の他に、良心的な台湾知識人の運動が貢献した。
著者
谷垣 真理子 塩出 浩和 容 應萸 林 少陽 日野 みどり 神長 英輔 山本 博之 山本 博之 陳 広漢 毛 艶華 程 美宝 魏 志江 黄 紹倫 鄭 宇碩 ポール・バン ダイク 飯島 典子 小川 正樹 和仁 廉夫 崔 学松 内藤 理佳 八尾 祥平
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本プロジェクトは華南を起点とする華人ネットワークが北東アジアから東南アジアまでをどのように結びつけ、ヒト・モノ・金・情報の交流が行われているのかを検討した。本プロジェクトは北東アジアを視野に入れたことが特徴であり、現地調査を大きな柱とした。具体的には、北洋におけるコンブ貿易、北海道華僑社会、東南アジア華人の複合的アイデンティティ、広東省関元昌一族、マカオのハブ機能、珠江デルタにおける人材交流、台湾の客家文化運動、珠海の三竈島についての研究が実施された。この間、中国の厦門大学と中山大学、香港城市大学香港大学との研究交流が積極的に行われた。