著者
崔 軍
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.305, pp.55-62, 2022-08-05 (Released:2023-08-05)
参考文献数
6

本研究では,24 時間全館空調システムのランニングコストの削減を目的に,建築用空洞コンクリートブロックを蓄熱体として使用する場合の有効性を確認するため,ベタ基礎の下に約 360 個のブロックを設置された戸建住宅について長期実測を行った。本報では暖房時の蓄放熱性能を考察し以下の知見を得た。1)室外機が自動停止してもブロックの放熱のみで一日のうち約7 時間~17 時間の暖房ができることがわかり,ブロックを蓄熱体として利用した場合の有効性が確認された。2)一日の蓄熱量が約141MJ で,蓄熱率が約 60%である。3)一日の放熱量が約 18MJ で,放熱率が約 13.6%である。4)暖房消費電力が平均で約0.47kW である。
著者
市川 尚紀 崔 軍
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、わが国の一般的な木造住宅に採用可能な太陽熱、雨水、地中熱による自然冷暖房システムの開発を行うものである。特に、雨水を地下に貯めて地中熱を蓄える装置として、既製品のドラム缶を連結した独自のシステムの有効性を確認することが本研究の特徴である。研究では、実物大の木造実験住宅を用いて、太陽熱で温めた雨水による暖房と、地中熱で冷やした雨水による冷房の実験を行い、夏と冬の冷暖房実験を実施した。この時、タンク切り替え自動制御盤の修理とバルブの調整などを行った。その結果、真夏日であっても、このシステムで継続冷房することができることがわかった。冬は暖房可能な時期について把握することができた。
著者
住吉 大輔 赤司 泰義 渡辺 俊行 神村 一幸 西山 紀光 崔 軍
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.70, no.595, pp.73-81, 2005
被引用文献数
2

This paper presents an energy performance analysis of an air-conditioning system with heat pump chillers controlled by inverters. The inverter is attached to the chiller's compressor, and controls the number of revolutions of the motor. As a result, the efficiency of the chiller in a partial load can be largely improved more than in a full load. Traditionally, a chiller in a HVAC&R system is operated at a full load from the viewpoints of the energy much. However, if an inverter is attached to the chiller, there is a possibility that the chiller's partial load operation will make the energy efficiency higher. This inverter utilization is one effective solution to reduce the energy consumption. The energy performance is evaluated by the HVAC&R's measurements and a simulation analysis.