著者
武永 美津子 平井 愛山 寺野 隆 田村 泰 北川 晴雄 吉田 尚
出版者
一般社団法人 日本動脈硬化学会
雑誌
動脈硬化 (ISSN:03862682)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.825-829, 1985-10-01 (Released:2011-09-21)
参考文献数
15
被引用文献数
1

Arachidonic acid (AA) is well known to be metabolized to thromboxane (TX) A2, 12-hydroxyheptadecatrienoic acid (HHT) and 12-hydroxyeicosatetraenoic acid (12-HETE) in platelets. Prostaglandin endoperoxides and TXA2 are known to be potent aggregating agents. On the otherr hand, the labile 12-lipoxygenase metabolite, 12-hydroperoxyeicosatetraenoic acid (12-HPETE) has been reported to have a rather anti-aggregating action.It has been reported that eicosapentaenoic acid (EPA) has a potent inhibitory effect on platelet aggregation. TXA3 produced from EPA is nonaggregating agent. Although major metabolites of EPA in platelets is said to be those of 12-lipoxygenase pathway, the effect of them has not been clearly elucidated yet. So, we examined the effect of 12-lipoxygenase metabolites of EPA on platelet function and compared them with those of AA.Both of the labile 12-lipoxygenase metabolites, 12-HPETE and 12-hydroperoxyeicosapentaenoic acid (12-HPEPE) suppressed dose-dependently platelet aggregation and release of 5-hydroxytryptamine (5-HT) induced by collagen and AA, while 12-HETE and 12-hydroxyeicosapentaenoic acid (12-HEPE) had no such effects. The inhibitory effects of these 12-hydroperoxy compounds on platelet aggregation and release reaction seem to be almost equipotent. However, 5- and 15-hydroperoxy isomers were less potent in inhibiting aggregation.These results may indicate that 12-HPETE and 12-HPEPE have a potent anti-aggregatory activity and may play a role in regulating platelet aggregability.
著者
平井 愛山
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.13-20, 1985-01-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
14
被引用文献数
6 8

魚脂中に多く含まれるω-3系の多価不飽和脂肪酸,ことにエイコサペンタエン酸(C20: 5,以下EPAと略)には抗血栓,抗動脈硬化作用のあることがグリーンランドエスキモーにおける疫学調査,あるいは一連のEPAに富む魚肉や魚油濃縮物の摂食実験より明らかにされている.そこで魚を多食する食事習慣が血漿脂肪酸構成や,血小板機能あるいは血栓性疾患の発症頻度にいかなる影響を及ぼすかを明らかにする目的で,千葉県下の沿岸漁村と内陸部の都市近郊農村において3年間にわたり疫学調査を行なつた.漁村住民における1日平均魚肉摂取量およびEPA摂取量は農村住民と比較して明らかに高値で,血漿総脂質のEPA含量およびEPA/アラキドン酸(AA)比も間様に漁村住民で有意に高値であつた.一方漁村住民の血小板凝集能は農村住民と比較して明らかに低下していた.漁村住民の3年間にわたる調査の結果,魚肉摂取量(EPA摂取量),血漿EPA/AA比および血小板凝集能が密接な関係を持つて変動することが認められ,漁村住民において農村住民と比較して,血小板凝集能が有意に低下している理由の一つとして,漁村住民が魚を多食し, EPAの摂取量が農村住民より明らかに多いことが考えられた.漁村地域(勝浦市)の虚血性心疾患および脳血管障害による訂正死亡率は,近郊農村地域(柏市)と比較して低値の傾向が認められた.
著者
酒井 郁子 吉本 照子 杉田 由加里 山下 朱美 平井 愛山
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.53-59, 2003-03

体動測定機器を用いて,病院に入院している高齢者の睡眠および看護師の観察の実態を把握し,体動測定機器(リストケア)を使用した睡眠に関する観察支援方法を検討する目的で研究を行った.2事例の分析から病院に入院している高齢者の睡眠障害には「入眠困難」,「睡眠中断」,「覚醒の持続」という睡眠の障害が見いだされた.また「覚醒の持続」では,患者の言動は混乱状態であった.覚醒の持続のきっかけとなった要因として,過剌激による入眠困難,睡眠中断があることで睡眠時間の確保が困難であったこと,および身体拘束による心理的なストレスが加わったことが考えられた.また看護師が行うことは難しい継続的な睡眠状態をモニタリングでき,患者・看護師双方に負担の少ない生体計測システムを実践に活用することで,高齢者の睡眠状態に応じたケアを提供したり,混乱状態を予防するケアを開発することが可能になると考えられた.
著者
小沢 昭夫 高柳 香都子 藤田 孝夫 平井 愛山 浜崎 智仁 寺野 隆 田村 泰 熊谷 朗
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.87-91, 1982-02-05
被引用文献数
8 25

エスキモー人の疫学調査により魚脂中に多く含まれるω-3の高級多価不飽和脂肪酸の抗血栓,抗動脈硬化作用が注目されている.ヒト血しょう総譜質中の高級脂肪酸を精度よく測定するためにキャピラリーカラムを装着したガスクロマトグラフを用い血しょうよりFolchらの方法で抽出しBF_<-3>メタノールでエステル化した試料を分離分析したところ良好な成績が得られた.本法での抽出操作を含めた再現性はアラキドン酸,エイコサペンタエン酸,ドコサヘキサエン酸のいずれについても5%以下と良好で各各のメチルエステルを用いて得られた添加回収率もほぽ100%と良好な値を示した.又検量線もいずれの脂肪酸について良好な成績が得られ,又実際の実験食投与の健常人においても有意の脂肪酸の変動が認められたことから本法は血しょう総脂質中の高級脂肪酸の定量法の一つとして有用と考えられる.