著者
五島 圭一 高橋 大志 寺野 隆雄
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.221-222, 2017-03-16

金融資産を管理する上で金融資産のリスクを表すボラティリティについて、どのようにモデリングをして、予測を行うかは金融機関経営における重要な課題の一つである。そのため、金融市場を反映した様々なモデルが考案されてきた。そこで本研究では、ディープラーニングモデルの一つであるリカレントニューラルネットワーク及びその派生モデルであるLSTMとGRUによって、株価指数のボラティリティ変動のモデリングを試みる。リカレントニューラルネットワークを用いれば、これまで人手で設計していたボラティリティ変動の構造を自動で捉えることができる可能性がある。GARCH(1,1)モデルとの比較を通じて、予測精度の分析を行った。
著者
寺野 隆雄
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.315-318, 2002-05-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
26
被引用文献数
4
著者
村田 悠也 山本 学 寺野 隆雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

大規模エージェントシステムのベンチマークとして適切なものは知られていない.本研究では,移動目標探索を拡張し障害物が動的に変化する環境での実時間探索問題をエージェントシステム上に実現し,ベンチマークとして有用であるか考察する.移動目標探索では,探索側の速度が大きく,問題空間が有限で,目標までの経路が存在すれば,必ず目標に到達する.しかし,動的環境ではある時間において到達経路が存在するとは限らない.
著者
坂平 文博 寺野 隆雄
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.3_97-3_108, 2014-07-25 (Released:2014-09-10)

人類学・考古学においては,物的資料が残されていない,ある特定の時点間で起きた変化の「プロセス」について客観的な考察を行うことが難しい.そこで,筆者らはこの変化の「プロセス」を抽出する方法として,エージェントベースシミュレーション(ABS)を適用する.本論文では,弥生時代の農耕文化の「主体」についての問題をABSによって検討する.シミュレーションの結果,初期の段階で多くの縄文系弥生人に農耕が伝播した場合の方が,渡来系弥生人が300年後に大多数を占めることが示された.この結果は,農耕文化の「主体」が,初期において縄文系弥生人でその後は混血の人々であった可能性を示す.本研究の人類学・考古学分野へのABSの貢献は以下のとおりである.既存研究の多くが入力データやモデルからシミュレーション結果が歴史事象を説明できるかどうかという問題を扱っているのに対して,本論文ではABSを新しい仮説に繋がる変化の「プロセス」を調べる新しいツールとして利用している.
著者
山本 駿一 家里 憲二 長谷川 茂 塚原 常道 近藤 洋一郎 吉田 弘道 寺野 隆
出版者
社団法人 日本腎臓学会
雑誌
日本腎臓学会誌 (ISSN:03852385)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.597-602, 2000-10-25 (Released:2010-07-05)
参考文献数
17

A 38-year-old woman was admitted to our hospital on for evaluation of thirst, bilateral backache and a feeling of abdominal fullness. She had hypokalemia, normotension, hyperreninemia, hyperaldostronism and hyperplasia of the juxtaglomerular apparatus on renal iopsy. Ultrasonography, intravenous pyelography and computed tomography showed marked bilateral renal calcification. Considering her history of persistent soft stool caused by chronic laxative abuse for 15 to 16 years and past diuretic abuse for several years since 1986, we diagnosed her as pseudo-Bartter's syndrome with nephrocarcinosis. The value of urinary Ca excretion was in the normal range, and acidification disturbance in NH4C1 loading test was revealed. In addition, she had taken analgesics for 2 to 3 years and interstitial nephritis on renal biopsy was seen. It is thus suggested that the cause of nephrocarcinosis in this case was the reduction of Ca solubility in the tubular cavity induced by incomplete renal tubular acidosis associated with analgesic nephropathy or interstitial nephritis caused by hypokalemia.
著者
海野 一則 菊地 剛正 國上 真章 山田 隆志 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.E-HB3_1-9, 2018-07-01 (Released:2018-07-02)
参考文献数
16

This research has two objectives: (1) to model the momentum effect, (2) to propose a portfolio selection algorithm MESPSA that can use the momentum effect to obtain excess profit. The momentum effect is a phenomenon in which stocks that rise (decline) tend to continue to rise (decline), and momentum effect is a phenomenon often seen in the stock market. However, because existing research does not separate momentum effects from stock price fluctuations it is not always possible to obtain excess return when working with an unknown data set that contains a momentum effect. In this research, we define a new External Force Momentum Effect (EFME) model based on bias in stock price rises (declines). We prepare an artificial data set that contained this momentum effect and construct a portfolio with the proposed algorithm. The relationship between the EFME model and excess return is then analyzed to verify that excess profit can be obtained. Also, we confirm that the proposed algorithm for the actual stock price data set yields excess profits.
著者
藤田 正典 青木 健 井ノ上 寛人 寺野 隆雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本研究では,生命科学分野を事例として,科学技術振興機構(JST)が提供する学術文献データから構成される共著ネットワークを分析することで将来有望と思われる研究者を探索する手法を提案する.共著ネットワークにおける中心性の高い研究者を優秀な研究者と定義し,中心性の時間の推移による研究者の成長過程を分析することにより,有望な研究者を探索するとともに,有望な研究者の特性を明らかにすることを目指す.
著者
文 健哲 菊田 剛 山田 隆志 吉川 厚 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.72-72, 2010

本稿では、芥川賞・直木賞を書籍のプロモーション・イベントと捉え、その受賞作品及び、その著者の他作品に与える影響を2つの側面から考察した。先ず、これらのイベントが受賞作品及び、同著者の作品の売上に与える影響を販売部数の推移より分析。また、受賞作品の話題性を定量的に把握するため、一般的に入手可能なBlog情報も同時に分析した結果を報告する。
著者
倉橋 節也 南 潮 寺野 隆雄
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.1454-1461, 1999-11-30 (Released:2009-03-27)
参考文献数
24
被引用文献数
3 8

This paper proposes a new method: Inverse Simulation for analyzing emergent behaviors of agents in artificial societies, which model social interactions in the electronic mediated communication. Inverse Simulation utilizes Genetic Algorithms with tabu search to optimize a global evaluation function. The method is implemented in a simulator TRURL, which evolves artificial worlds of multi-agents to socially interact with each other. The micro-level agent activities are determined by both predetermined and acquired parameters. The former pa-rameters have constant values during one simulation cycle, however, the latter parameters change during the interactions. Unlike conventional artificial society models, TRURL evolves the societies by changing the predetermined parameters to optimize macro-level socio-metric measures, which can be observed in such real societies as e-mail oriented organizations and electronic commerce markets. Thus, using TRURL, we automatically tune the parameters up and observe both micro- and macro-level phenomena grounded in the activities of real worlds.
著者
吉澤 小百合 吉川 厚 寺野 隆雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

文章を論理的に書くことは難しい。論理的に書かせる手段として,他人が読み,問題点を指摘するピアリヴューは効果的であるとされている。ピアレビューを支援する場合の問題点を明らかにするために,外国語のピアレビューを課題の知識の有無による差をみることにより論理的な指導に必要な要素を考察する。
著者
武永 美津子 平井 愛山 寺野 隆 田村 泰 北川 晴雄 吉田 尚
出版者
一般社団法人 日本動脈硬化学会
雑誌
動脈硬化 (ISSN:03862682)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.825-829, 1985-10-01 (Released:2011-09-21)
参考文献数
15
被引用文献数
1

Arachidonic acid (AA) is well known to be metabolized to thromboxane (TX) A2, 12-hydroxyheptadecatrienoic acid (HHT) and 12-hydroxyeicosatetraenoic acid (12-HETE) in platelets. Prostaglandin endoperoxides and TXA2 are known to be potent aggregating agents. On the otherr hand, the labile 12-lipoxygenase metabolite, 12-hydroperoxyeicosatetraenoic acid (12-HPETE) has been reported to have a rather anti-aggregating action.It has been reported that eicosapentaenoic acid (EPA) has a potent inhibitory effect on platelet aggregation. TXA3 produced from EPA is nonaggregating agent. Although major metabolites of EPA in platelets is said to be those of 12-lipoxygenase pathway, the effect of them has not been clearly elucidated yet. So, we examined the effect of 12-lipoxygenase metabolites of EPA on platelet function and compared them with those of AA.Both of the labile 12-lipoxygenase metabolites, 12-HPETE and 12-hydroperoxyeicosapentaenoic acid (12-HPEPE) suppressed dose-dependently platelet aggregation and release of 5-hydroxytryptamine (5-HT) induced by collagen and AA, while 12-HETE and 12-hydroxyeicosapentaenoic acid (12-HEPE) had no such effects. The inhibitory effects of these 12-hydroperoxy compounds on platelet aggregation and release reaction seem to be almost equipotent. However, 5- and 15-hydroperoxy isomers were less potent in inhibiting aggregation.These results may indicate that 12-HPETE and 12-HPEPE have a potent anti-aggregatory activity and may play a role in regulating platelet aggregability.
著者
菊地 剛正 國上 真章 高橋 大志 鳥山 正博 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会誌 (ISSN:09187324)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.199-214, 2020-12-15 (Released:2020-12-23)
参考文献数
14

組織研究では,実在のビジネスケースと組織シミュレーションのログとを比較対照するアプローチがある.両者の実効性のある接地のため,個々のエージェントの行動の詳細な記録を指すミクロ・ログではなく,ミクロ・ログの類型を対象とした分析手法が提唱されている.しかし,当該手法は,分析者のモデルに関する知識が前提であり,あらかじめログの類型を設定する必要があるなど,改善の余地がある.そこで本稿では,組織シミュレーションのミクロ・ログ分析にクラスタリング手法を適用することで,以下の2点を拡張した方法論を提案する:a)分析者がシミュレーションログの類型を事前に設定する必要がないこと,b)シミュレーションログの分析粒度を変えうること.組織の外部環境認識に係る意思決定プロセスを表現するエージェント・モデルを構築し,ミクロ・ログの類型化を行うことで,提案手法の要件が満たされることを例示した.
著者
中野 健次 寺野 隆雄
出版者
NPO法人 日本シミュレーション&ゲーミング学会
雑誌
シミュレーション&ゲーミング (ISSN:13451499)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.13-27, 2006
被引用文献数
2

<p>本論文では,ケースとゲーミングシミュレーションを統合した新たなゲーム構造モデルを提案する.研究の目的は,企業経営者の意思決定領域を構造化することでビジネスゲームとして実装可能なフレームワークを構築し,併せて中期的な経営方針と短期的な事業推進の企業構造を定量化して表現することである.また提案したモデルをベースに,"アサヒスーパードライ"の新ビール開発および新市場創出のケースをシミュレートしたビジネスゲームを開発する.これにより,従来の数値ベースの事業領域に加えて定性的な企業の意思決定も扱える点を示す.さらに開発した学習システムの有用性を検証するために,経営学を学ぶ学部学生,大学院生を被験者とする評価実験を実施する.その結果に基づき,"ケースとビジネスゲームの融合"がもたらすビジネス教育に対する有用性を定量的に評価する.</p>
著者
倉橋 節也 寺野 隆雄 吉田 健一 津田 和彦 高橋 大志
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本年度は,開発してきた逆シミュレーション学習によるエージェントモデルのパラメータ推定手法の手法を,実際の社会システムを対象に適用事例を作っていくことを主に行った.1)感染症モデル:新型コロナウイルスの広がりに対して,効果的な感染予防策の組み合わせを調べることを目的に,COVID-19感染モデルを構築した.感染プロセスをエージェントベースモデルに実装し,一般の市民や企業,学校などにおいて対策が可能な予防策の有効性についての比較検討を行った.2)都市動態モデル:スプロール化した都市の,コンパクトな都市構造への改善を目的とした都市政策の効果を検証した.都市居住者の自律的な行動に基づく都市動態のエージェントベースシミュレーションを実行し,その成立メカニズムを明らかにした.都市のスプロールは堅固で不可逆的であり,多中心型コンパクトシティを維持可能であった政策もってしてもくつがえすことは困難であること,トラムの導入は,トラム利用前後の歩行を誘導するような施策と組み合わされることで初めて 大きな効果を発揮することなどを見出した.3)組織多様性モデル:少子高齢化が進む日本では,労働力を確保するために働き方,働く人が多様化している.多様性を定量化するフォールトラインの考え方に基づき,日本の組織を対象にした実態調査の結果を用いて,組織の多様性と成果の関係をエージェント・ベースモデルによって明らかにした.多様性はフォールトラインの強さとサブグループ数によって成果への影響が異なることがが明らかになった.4)変数選択モデル:近年、大量かつ複雑なデータの獲得と蓄積が進み,重要な変数を選択する手法の重要性が高まっている.そこで,実数値遺伝的アルゴリズムを用いて,同一世代内の遺伝子の分散を活用した変数選択手法を提案し,パラメータ推定と変数選択の両方に対応できることに成功した,