著者
玉森 祐矢 藤生 慎 高山 純一 西野 辰哉 寒河江 雅彦 柳原 清子 平子 紘平
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.2, no.J2, pp.841-847, 2021 (Released:2021-11-17)
参考文献数
18

日本の少子高齢化は世界に類を見ない速度で進展しており,我が国の医療費は増加の一途をたどっている.このような状況が続けば,日本の医療保険制度の維持ができなくなる.また,日本では生活習慣病の急増を受け,「第4次国民健康づくり対策」が策定されている.現在,高血圧症や糖尿病といった生活習慣病が増加しており,そのような生活習慣病を早期発見する機会である特定健康診査受診率が伸び悩んでいることが課題となっている.そこで,本研究では,国保データベース(KDB)を用いて,まず,生活習慣病と健診回数の関係を示し,健診の効果を示唆する.また,生活環境との関連を調べるため,地域の現況や特性を考慮した分析を行い,健康課題・健診率の地域差を明らかにし,地域別の健康課題や健康な地域の特性について把握する.
著者
平子 紘平 藤生 慎 森崎 裕磨
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.2_29-2_37, 2020-06-30 (Released:2020-07-31)
参考文献数
18

様々な要素が複雑に絡み合う現在の社会課題解決には,大学と自治体との連携が一つの切り口となるが,その体制を効果的かつ継続的に推進していくためには,①大学側では「社会貢献」だけでなく「研究」の側面が重要である事,②個別の研究領域の枠を超えた「異分野融合」の体制で取り組む事,の2点が重要である.しかし,異分野融合研究に取り組む為には,研究チームの組成や研究成果の創出などの面で様々なハードルが存在する.異分野融合研究での成功事例に携わった研究者へのヒアリングを基に修正版・グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて,異分野融合研究チームの組成と研究成果の創出に向けたプロセスを明らかにする.
著者
平子 紘平 森崎 裕磨 藤生 慎 高山 純一 柳原 清子 西野 辰哉 寒河江 雅彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F6(安全問題) (ISSN:21856621)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_41-I_51, 2018 (Released:2019-02-19)
参考文献数
18

東北地方太平洋沖地震において,高齢者や障がい者の被害も甚大であったことから,避難行動要支援者の名簿作成が各自治体に義務付けられた.一方,熊本地震において,庁舎の被災等により,名簿が活用できない事例が発生し,平時より避難行動要支援者の精緻な支援計画策定が重要視されている.本研究ではArc GISのNetwork Analystツールの到達圏解析を用い,道路ネットワークを考慮し,避難行動要支援者の避難施設へ到達可能性の検証を行った.本研究では,我が国における超高齢化に伴い,人数が莫大に増加している後期高齢者に着目し,中でも特に避難にケアを必要とする自宅に居住する要介護認定者を分析対象者とした.到達圏解析の結果,要介護認定者の避難時の実態と何人の要支援者が避難所まで到達できない可能性を持つのか,詳細な把握を行うことが可能となった.