著者
山崎 和哉 平山 拓弥 加納 光樹
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.41-47, 2019 (Released:2020-03-20)
参考文献数
31

北アメリカ原産のチャネルキャットフィッシュ(Ictalurus punctatus)は,日本の河川や湖沼で地域漁業に甚大な被害をもたらしている。本種の稚魚の季節的出現と生息場所利用を明らかにするため,2016年5月から11月の夜間に霞ヶ浦の沿岸帯で小型地曳網による定量採集を行った。複数のじゃかごで作られた離岸堤の付近で,5月から10月にかけて本種の稚魚計417個体(体長16~97 mm)が採集され,その出現盛期は8月であった。体長組成のモードは7月から9月にかけて24~36 mm から60~64 mm へと大きくなり,離岸堤付近に滞在し成長する傾向がみられた。稚魚の個体数密度は,ヨシ帯(底質は砂泥質)よりも離岸堤付近(砂質)で明らかに高かった。稚魚が離岸堤付近に蝟集する理由として,隠れ家としてじゃかごを使っている可能性や,砂底によって特徴づけられる緩やかな流れを生息場所として選択している可能性が考えられた。
著者
中田 愛理 平山 拓 大菅 直人 宮本 真理子 岡田 謙一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.1177-1185, 2003-04-15
被引用文献数
5

コンピュータの低価格化,小型化,無線通信技術の発達により,モバイルコンピューティングやユビキタスコンピューティングに注目が集まっている.会議室など人が集まる場にはコンピュータやコンピュータ以外の様々なモノが存在しており,複数の端末や情報処理能力を持つモノでネットワークを構成し,情報の交換や共有を行うような協同作業支援システムの必要性が高まってきている.しかし,現状では数人でグループを作り,その場でネットワークを構築するためには,既存のネットワーク設備との接続に構造上/運用上の制約があったり,グループ加入のためのコンピュータ操作を行わなければならないといった手間が生じたりする.また,コンピュータ以外のモノとの情報交換はシームレスに行われていないという現状がある.そこで本稿では,近づくことにより自動的に集まったことを認識し,その距離に基づいてグループを構築し,情報共有を支援するシステムDistance Aware Collaboration System(DACS)を提案する.そして,DACS上で動作するプロトタイプのアプリケーションを実装し,評価を行った.ユーザはDACSを通じて,持ちよった様々な情報や機器を協同作業の場で利用することが可能となる.Along with the development of wireless communication technologies andthe miniaturization/low cost of computers, the mobile and ubiquitouscomputing have now become the focus of public attention.However, in the present condition, in order to make a group from severalpersons and to build a network on that spot, the time and effort thatconnection with the existing network equipment must have therestrictions on employment on structure, or computer operation for groupsubscription must be performed arises.Therefore, in this paper, we proposed DACS (Distance Aware CollaborationSystem) which makes it possible to automatically create a collaborationenvironment between users, or between a user and object, based onphysical distance between them, and implemented a prototype of someapplications. We also carrid out some experiments to evaluate DACS. Asa result, users can share information and objects, and get or use themseamlessly.
著者
大菅 直人 中田 愛理 平山 拓 宮本 真理子 岡田 謙一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.97, pp.119-124, 2002-10-24
被引用文献数
2

近年 生活環境のいたるところに情報処理能力を持った様々な機器が存在するようになった.協調作業を行う場でも様々な情報機器が利用されている. 本論文では 携帯端末などの情報機器が存在する協調作業の場において プロジェクタをメンバ間で円滑に共用することを可能とする プロジェクタシステムを提案する.本システムは場に存在するメンバを自動的に認識し 各メンバに対し仮想的にプライベートな画面をプロジェクタ投影画面内に生成する.各メンバはそれぞれが持ち寄ったデータを与えられたプライベート画面内に表示することができ 作業を行う上で自由に利用する事ができる.In recent years, many machines in our life environment are capable of information processing. In this kind of situation, various information technology devices are used in cooperation working scenes. In this paper, we propose a system, which enables smooth operation between the users when a single projector is shared, in a cooperation working scene where information technology devices are used. Each of users in the cooperation working can use the system to show their own data which is stored by a computer.
著者
中田 愛理 大菅 直人 平山 拓 宮本 真理子 岡田 謙一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.31, pp.121-126, 2002-03-22
被引用文献数
2

コンピュータの低価格化,小型化,無線通信技術の発達により,モバイルコンピューティングやユビキタスコンピューティングに注目が集まっている.しかし,現状では数人でグループを作り,その場でネットワークを構築するためには,ケーブルで端末同士をつないだり,グループ加入のためのコンピュータ操作を行わなければならないといった手間が生じる.そこで,本稿では人と人 人とモノがある距離内に集まったとき,コミュニケーションの場を形成すると考え その場に存在する人やモノから情報を取得し,共有を支援するシステムDistance Aware Collaboration System: DACSを提案した.そして,DACS上で動作するプロトタイプのアプリケーションを実装し,評価を行った. ユーザはDACSを通じて,持ちよった様々な情報や機器を協同作業の場で利用することが可能となる.Along with the development of wireless communication technologies and the miniaturization/low cost of computers, the mobile and ubiquitous computing have now become the focus of public attention. However, under the existing conditions, in order to form a group consisting of several users and to provide computer network on the spot between them, it is necessary to physically connect each user's one with a network cable, and to set up a configuration manually. Consequently, this procedure takes plenty of time. Therefore, in this paper, we proposed DACS (Distance Aware Collaboration System) which makes it possible to automatically create a collaboration environment between users, or between a user and object, based on physical distance between them, and implemented a prototype of some applications. We also carrid out some experiments to evaluate DACS. As a result, users can share information and objects, and get or use them seamlessly.