著者
平鍋 健児
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.235-241, 2002-03-15
被引用文献数
1

1999年に刊行された"Extreme Programming Explained: Embrace Change"以降,XPは軽量かつ拙速なソフトウェア開発手法として,プログラマはもとよりプロジェクト管理者,品質管理者,顧客,そして経営者からも大きな注目を集めるに至っている.本記事「前編:XP概要とその周辺」では,XPの概要とその基本的な考え方を解説して,その魅力の一端を明らかにしたい.また,その歴史や周辺にも触れてみたい.
著者
鷲崎 弘宜 萩本 順三 濱井 和夫 関 満徳 井上 健 谷口 真也 小林 浩 平鍋 健児 羽生田 栄一
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:21888825)
巻号頁・発行日
vol.2020-SE-204, no.17, pp.1-8, 2020-02-24

DX(Digital Transformation)時代に向けた新たなソフトウェア工学(Software Engineering for Business and Society: SE4BS)に向けた枠組みと価値駆動プロセスを提案する.具体的には,今日においてソフトウェア「工学」として受け入れられている手法やプラクティスにおいて,顧客価値やビジネス価値に基づいてソフトウェア開発・運用を進める視点の欠落や,産業界において広く受け入れられているアジャイル開発との分断が起きているという問題を提起する.その問題意識のもと,DX 時代に必要な新たなソフトウェア工学として,ビジネスアジリティを組み入れて新規ビジネスのアイデアから,それを具体化する製品やサービスおよびユーザー体験までを結び付けるソフトウェアシステムの開発・運用に有用なモデル,手法,プラクティスを分類整理し,それらを用いる進め方としてビジネス・社会視点の価値駆動プロセスの一例を提案する.さらに,心的要素である知・情・意による分類を通じて,これからのソフトウェア工学と周辺の捉え方の一つを示す.
著者
平鍋 健児
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.486-489, 2019-05-15

「よいコード」とはなんだろう.その中心には,読みやすさがある.書くのに費やす時間のコストを,後で読む人のコストの削減ために払っておくのだ.プログラミングという活動は,製造ではなく設計であり,チームでの開発はソーシャルな文芸活動とも言えるだろう.
著者
平鍋 健児
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.59, no.10, pp.498-504, 2009
参考文献数
6
被引用文献数
1

絵と文字を使って発想を大胆に描いていくマインドマップ。この手法をビジネスや教育,システム開発の現場でどのように利用していくかを,実例を用いて解説する。マインドマップの特徴である「ひろげる」発想術と「まとめる」整理術を使って,自己紹介,議事録,ブレインストーミング,システム開発での例を示しながら,その具体的な手法と利点をまとめる。