著者
庄 建倉
出版者
統計数理研究所
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、地震の発生時系列を例として、欠測事象がある場合の点過程に関する統計的推測手法を開発し、地震に関連したいくつかの経験則の性質を明らかにした。本研究は以下の成果生み出した。:1)統計モデルによる地震クラスタリングを生成することによって前震現象の経験則といわれているものが再現が出来た;2)本震と最大余震のマグニチュードの差に関するBath法則の理論的解釈を与えた;3)Neyman-Scott点過程の点配置データからクラスタの親点の推定する方法を与えた;4)一般に認知されていない方法や主観的要素を含む地震予測(ブラックボックス型予測法)に対する性能を実際の地震発生データに基づいて客観的に評価できるのギャンブリング評価法を考案した。
著者
尾形 良彦 種村 正美 遠田 晋次 庄 建倉 鶴岡 弘 田村 義保 佐藤 整尚 川崎 能典 島崎 邦彦 間瀬 茂 柴田 里程 ANDREA Llenos SEBASTIAN Hainzl JEFFREY J. DAVID Vere-Jones
出版者
統計数理研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

ETAS(epidemic type aftershock sequence)などの統計的点過程モデルで各地の地震活動の確率的予測を行う同時に,モデルを物差しにして静穏化・活発化などの地震活動異常を検出できる解析手法を確立した.地震活動予測からの逸脱による地震活動異常の空間パタンから,断層内の非地震性すべりによる地殻のストレス変化との因果関係を実証研究した.このような地震活動の異常性が殻歪変化のセンサーとして有用である.さらに地震活動異常とGPSによる地殻変動データとの整合性を確かめ,大地震の前駆的なすべり現象の解明に迫った.