著者
渡辺 勝久 北出 利勝 廖 登稔 佐々木 和郎 北小路 博司 石丸 圭荘 大山 良樹 木下 緑 岩 昌宏 山際 賢 大藪 秀昭
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.154-159, 1993-12-01 (Released:2011-05-30)
参考文献数
10

顎関節症は開口障害, 顎関節の疼痛, 関節雑音を主症状とする疾患で, 近年, 若年者を中心に増加の傾向にある。顎関節症は髄伴症状として, 鍼灸治療の適応である頭痛, 頸肩部の凝りなどの不定愁訴を有している場合が多い。そこで, 顎関節症に対する認識をより深め, 具体的な鍼灸治療の方法について, ビデオ教材を作成した。ビデオ教材の内容は, 前半は顎関節の解剖, 顎関節症の病態と分類などを解説し, さらに, 顎関節のMRI画像を紹介した。後半は診察の手順と治療を解説した。鍼灸治療は, 局所的常用穴を述べ手技の実際を紹介した。
著者
渡辺 勝久 北出 利勝 廖 登稔 大藪 秀昭
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.160-164, 1993-12-01 (Released:2011-05-30)
参考文献数
9

鍼麻酔は, 諸条件による効果の不安定さから今日の歯科臨床では, あまり適応されていない。しかし, 稀にみられる局所麻酔薬に対する薬物過敏者や内臓疾患や神経疾患のために局所麻酔薬の使用が困難な場合, 薬物投与によらない鎮痛手段が必要となる。今回局所麻酔薬過敏患者の下顎埋伏智歯の抜歯の際の鎮痛を, 鍼灸により心身のリラックスを促したのちに鍼麻酔により行った。抜歯時に薬物を併用すること無く疼痛管理ができ術中・術後とも経過は良好であった。