著者
高木 孝幸 早稲田 篤志 双紙 正和 宮地 充子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.597, pp.185-190, 2007-03-09

量子秘密分散法とは量子暗号技術を用いて秘密情報を複数の意味のない分散情報に分割して管理する方式である. Feng-Li YanとTing Gaoは2005年にエンタングルメント状態を用いずに共通の古典情報を2つのグループのそれぞれが秘密分散(満場一致法)の状態で共有できる量子秘密分散プロトコルを提案した.量子暗号の実現に向けての問題のひとつとして,量子状態の保存が困難であるというものがある.量子状態の保存が可能な量子メモリの存在を仮定するとYanらの提案したプロトコルは最大の効率を発揮できるのだが,量子メモリを仮定しないときにはプロトコルの効率が落ちてしまう.本論文では,この点を改善した量子秘密分散プロトコルを提案する.また,提案した方式に対するいくつかの攻撃に対しての安全性の評価を行う.
著者
王 立華 WANG Licheng CAO Zhenfu 満保 雅浩 SHAO Jun 青野 良範 BOYEN Xavier LE Trieu Phong 田中 秀磨 早稲田 篤志 野島 良 盛合 志帆
出版者
独立行政法人情報通信研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

従来の公開鍵暗号システムは量子計算機の発展に伴い安全性が揺らぎつつあるため、Lattice暗号と非可換暗号の研究によって、量子攻撃に耐えられる新しい暗号の構築を目指している。一方、クラウドコンピューティングというネットワーク環境が発展するにつれて、利便性が要求されると同時に、安全面やプライバシー保護への需要も高まってくる。そこで、この需要に応じる代理再暗号(PRE)や準同型暗号など暗号プリミティブとLattice、Braidなど非可換代数構造のプラットフォームを結合して、量子攻撃に耐えられ、クラウドなど新な応用環境に適応する長期利用可能な新しい暗号方式を設計することが本課題の目的とする。
著者
早稲田 篤志
巻号頁・発行日
2007-03

Supervisor:宮地 充子