著者
築舘 香澄 青江 誠一郎 明渡 陽子 大森 正司
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.293-299, 2012-06-15 (Released:2013-10-10)
参考文献数
27

Gamma-aminobutyric acid (GABA) is an inhibitory neurotransmission compound found in the vertebrate brain. GABA has recently been attracting attention as a functional food with its anti-stress effect. However, the bioactive mechanisms of dietary GABA have not been fully clarified. We investigated in this study the biosynthesis and catabolism of GABA in the liver and brain of rats under repeated stress and GABA administration. After repeated restraint stress (16 hours a day for 7 days a week), a decrease in the liver weight and food intake were apparent. In addition, the glutamate decarboxylase (GAD) 65 gene expression was significantly increased in the liver, and the GABA concentrations in the liver and plasma were also significantly increased. In contrast, when GABA (100mg/100g of body weight) was orally administered to the rats, while the concentrations of GABA in the liver and plasma were significantly increased, the mRNA expression of GAD and GABA transaminase (GABA-T) remained unchanged.These results show that, under repetitive stress for 7 days, GABA biosynthesis in the liver was enhanced, and then the GABA concentrations in the liver and plasma increased. While dietary GABA resulted in an increase in GABA concentrations in the liver and plasma, it did not affect the gene expression of the enzymes responsible for GABA biosynthesis and catabolism. The GABA concentration in the brain was unaffected by GABA administration and stress application, and remained constant.
著者
新堀 多賀子 初鹿 静江 髙波 嘉一 明渡 陽子
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究 (ISSN:21871930)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.23, pp.147-151, 2013 (Released:2013-06-14)
参考文献数
10

内臓脂肪過多は様々なサイトカインを介して動脈硬化性疾患を発生させる.BMIが標準でも体脂肪率が高い「隠れ肥満」学生への保健指導を行うため,内臓脂肪量を推定できるInBody装置を用いて「隠れ肥満」の背景にある生活因子を見出す事を目的とした.食物学科学生41名を対象に,InBody装置で体脂肪率,腹囲,BMI,内蔵肥満レベル等の測定とライフスタイルに関するアンケート調査を行った.体脂肪率により肥満,隠れ肥満,標準,痩せの4群に分け分析した.その結果,隠れ肥満はBMI標準範囲内の29%に認められた.隠れ肥満群は標準群より内臓脂肪レベル,腹囲,BMIで有意に高く,筋肉量が少ない傾向を示し,また小学生時代から現在までの運動量が少なかった.食事因子では,隠れ肥満群で果物類,肥満群で肉類,卵類の摂取頻度が高い傾向を示した.身体症状では,肥満群と隠れ肥満群で肩こりと頭痛が高い出現傾向を示した.肥満は隠れ肥満よりも睡眠障害が有意に高値だった.今回は症例数が少なく隠れ肥満と標準を区別するライフスタイル項目は運動因子以外見つからなかった.
著者
新堀 多賀子 初鹿 静江 髙波 嘉一 明渡 陽子
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究
巻号頁・発行日
vol.2013, no.23, pp.147-151, 2013

内臓脂肪過多は様々なサイトカインを介して動脈硬化性疾患を発生させる.BMIが標準でも体脂肪率が高い「隠れ肥満」学生への保健指導を行うため,内臓脂肪量を推定できるInBody装置を用いて「隠れ肥満」の背景にある生活因子を見出す事を目的とした.食物学科学生41名を対象に,InBody装置で体脂肪率,腹囲,BMI,内蔵肥満レベル等の測定とライフスタイルに関するアンケート調査を行った.体脂肪率により肥満,隠れ肥満,標準,痩せの4群に分け分析した.その結果,隠れ肥満はBMI標準範囲内の29%に認められた.隠れ肥満群は標準群より内臓脂肪レベル,腹囲,BMIで有意に高く,筋肉量が少ない傾向を示し,また小学生時代から現在までの運動量が少なかった.食事因子では,隠れ肥満群で果物類,肥満群で肉類,卵類の摂取頻度が高い傾向を示した.身体症状では,肥満群と隠れ肥満群で肩こりと頭痛が高い出現傾向を示した.肥満は隠れ肥満よりも睡眠障害が有意に高値だった.今回は症例数が少なく隠れ肥満と標準を区別するライフスタイル項目は運動因子以外見つからなかった.
著者
小林 洋子 湯淺 洋子 新堀 多賀子 伊藤 由加里 明渡 陽子
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究 (ISSN:21871930)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.24, pp.120-124, 2014 (Released:2014-07-25)
参考文献数
5

子宮頸がん発症が20歳代からと低年齢化しており,また乳がんの高い罹患率などから,若い世代から女性特有のがんに関する知識を持ち,健康への意識を高めることは重要である.そこで,本学女子大生で同意の得られた164名に子宮頸がん,乳がんについての知識調査を実施し,知識の普及啓発と自己管理能力の向上を目的とした.子宮頸がん,乳がんの知識調査では,子宮頸がんの知識がある学生は,有意に乳がんの知識もあり,また子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の接種を受けていた.HPVワクチン接種の有無別による子宮頸がんの知識の平均正解数は,ワクチン接種ありの正解数が有意に高かった.全体でHPVワクチンの接種率は25.0%で,接種理由は家族や友人などの勧めが58.5%と最も多かった.子宮頸がん検診の受診率は8.5%と低く,HPVワクチンを接種した学生においても9.8%と同様に低い結果であった.乳がんの知識のある学生は,自己触診法の経験があるものが有意に多かった.また,自己触診法の認知度は高かったが,実際に自己触診法の経験のある学生は全体のわずか14.7%に過ぎなかった.しかし,自己触診法の具体的な方法を知りたいと希望する学生は81.6%と多かったことから,今後乳がん自己触診法の指導と女性のがんについての啓蒙教育を実施していきたい.