著者
西堀 佑 多田 幸生 曽根 卓朗
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.127(2003-MUS-053), pp.37-42, 2003-12-21

被験者に発音タイミングの異なる2つの音を提示し、どちらの音が早く発音されたかを回答させることで、どれくらいの音の遅延を認識できるのかを調査した。その結果得られた最も弁別し易い音(スネアドラムとピアノ)を用いて、楽曲中に遅延を発生させ、演奏にどのような影響をもたらすのかを分析した所、30ms以上の遅延だと認知され、50ms以上の遅延だと演奏が困難になることが分かった。また、遅延時間の提示方法により弁別能力が変化することが分かった。これらの結果を元に、遅延のある演奏系でのリアルタイムセッションの可能性について検討した。
著者
西堀 佑 多田 幸生 曽根 卓朗
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.127, pp.37-42, 2003-12-21
被引用文献数
2

被験者に発音タイミングの異なる2つの音を提示し、どちらの音が早く発音されたかを回答させることで、どれくらいの音の遅延を認識できるのかを調査した。その結果得られた最も弁別し易い音(スネアドラムとピアノ)を用いて、楽曲中に遅延を発生させ、演奏にどのような影響をもたらすのかを分析した所、30ms以上の遅延だと認知され、50ms以上の遅延だと演奏が困難になることが分かった。また、遅延時間の提示方法により弁別能力が変化することが分かった。これらの結果を元に、遅延のある演奏系でのリアルタイムセッションの可能性について検討した。We searched how short that human can recognize the sound delay. By having 2 sounds generated with different timing, we let the listener answer which sound was generated earlier. As a result, we found that the combination of Snare Drum and Piano was the easiest pair to recognize the delay. Then by using those sounds as musical performance, we searched how the delay affected in terms of the players performance. Experimental result showed that 30ms delay could be recognized and over 50ms delay could cause difficulty to play. It also showed that the difference of the way of giving delay time cause the recognition ability. With these results, we considered some possibility about the real-time session in musical performance with delay.
著者
加藤 慎 曽根 卓朗 塚田 学 江崎 浩
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2215論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.1373-1380, 2020-06-17

著者らが所属する SDM (Software Defined Media) コンソーシアムでは,2016 年より三次元映像音声メディアを管理するためのプラットフォームとして SDM Ontology の提案を進めてきた.SDM Ontology は,メディアデータとともに様々な種類・粒度,かつ,膨大な量のメタデータを階層構造に整理して管理可能とする.従来の提案は,収録段階についての記述に焦点を当てた設計となっており,収録されたメディアデータの編集段階まで考慮していなかったため,編集作業に用いられるソフトウェアやミキサーなどのメディアプロセッサの情報を記述するための構造がなかった.また,メディア収録の情報は静的である一方で,メディアの編集作業は収録されたデータや編集されたデータをもとに繰り返しおこなわれることも多く,一般に動的といえるため従来設計では対応しきれない.このような問題を踏まえ,本稿では SDM Ontology の構造について整理し直し,修正を加えるとともに,動的構造を表現するために再帰的記述を導入し,メディアの収録・編集について記述可能な SDM Ontology Version 2.0 を提案する.