著者
梅村 孝司 朴 天鎬 喜田 宏
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

鞘内免疫(脳脊髄液に抗原を接種し、脳脊髄液に特異抗体を誘導する免疫法)によって脳脊髄液に誘導された特異抗体は脳で産生されていること、鞘内免疫は狂犬病およびオーエスキー病に対し完全なワクチン効果を発揮すること、鞘内免疫は狂犬病の治療にも応用可能であることを示した。また、インフルエンザ脳症の原因はIFV感染が引き金となって起こった高サイトカイン血症/IFV感染と菌体内毒素血症の重複である可能性を示した。
著者
澤田 倍美 朴 天鎬 近藤 寿代 森田 剛仁 島田 章則 山根 逸郎 梅村 孝司
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.853-854, 1998-07-25
参考文献数
8
被引用文献数
5 62

本邦のイヌにおける抗Neospora caninum(NC)抗体保有率を調査した.ネオスポラ症発症および抗NC抗体保有牛飼養農家で飼育されているイヌ48頭中15頭(31.3%)が抗体を保有していた.一方, 都会で飼育されていたイヌ198頭中14頭(7.1%)が抗NC抗体を保有していた.抗体検査2ヵ月前にネオスポラ症が発生したブリーダー宅で飼育されていた7ヵ月齢以上の成犬17頭すべてが抗NC抗体を保有していた.1年半後に同ブリーダーにて再検査を行ったところ, 抗体価に大きな変動はなかった.イヌのブリーダーと酪農家で飼育されていたイヌでNC抗体陽性率が著しく高かったことは, NCがイヌの間で水平伝播し, かつイヌとウシの間で水平伝播されている可能性を示唆するものであった。