著者
木村 敬子 小杉 洋子
出版者
聖徳大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

研究の総まとめと補充研究を行い研究成果報告書を作成した。報告書の構成は次のようになっている。まず、第1章では放課後児童施設「学童保育」設置率と高齢化率、産業別就業人口比率の関連を、1581自治体について調べた結果を述べた。設置率は高齢化率、第一次産業就業人口比率と関連があることが分った。第2章は「学童保育」在籍児童対象の調査分析である。高学年も含む児童へのアンケート調査によって、放課後の生活や学童保育観をきいた。学童保育での子ども達の生活は多彩で、仲間との遊びを楽しんでいる様子が見える反面、時には自由にしていたいという種類の答もあり、より深い面接調査の必要性が明らかになった。第3章は保護者調査である。私たちがこれまで蓄積してきた調査をさらに改訂し、東京都内で実施した。3年生までの児童の保護者である。子どもを学童保育へ行かせてよかったと思う点は「集団生活の効果」、親のしつけとは異なる指導員の「指導」を受けられる点などであること、そして改善の必要性は「保育活動・保育内容」ど「保護者活動」の側面にあると考えていることが、いずれも因子分析から明らかになった。自由に選べるとしたらどのようなことを重視するかをたずねると、「行き帰りが安全」であること、「指導員の人柄がよいこと」、「家から近いこと」などが選ばれている。最後の第4章は保護者調査と同じ放課後施設の指導員調査の結果である。指導員は、保護者が安心して働けるように子どもを保育しているという認識を明確に持ち、学童保育には子どもたちが集団生活を経験することの効用、指導員による指導の効果があることを、保護者と同様に、認識していることがわかった。
著者
百中 宏 杉 洋子 沖野 文子
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.231, 2015 (Released:2021-03-10)

症例は13歳の女児。2003年(2歳5カ月時)に急性脳症を発症し、意識なく寝たきりの状態となった。四肢麻痺あり、発語なく意思疎通不可(大島分類1)。経口摂取不可、経鼻胃管によるエレメンタルフォーミュラの注入を行っていた。亜鉛など微量元素の補充のため、ココアとテゾンを投与していたが、特に毛髪の異常は認めていなかった。2013年にココアを中止してから、しだいに脱毛を認めるようになった。しかし当時、脱毛の原因はわからなかった。 『ケトンフォーミュラ長期投与中に脱毛を来し、後にビオチン欠乏症と診断された症例』が報告され、調べてみたところエレメンタルフォーミュラにもビオチンは含まれておらず、本症例もビオチン欠乏を疑った。なおこのとき、テゾンとパンビタンの投与を行っていたが、いずれもビオチンは含まれていなかった。ビオチン濃度を測定し、0.7ng/dLと著明に低値で、ビオチン欠乏症と確定診断した。2015年2月26日よりビオチン(1mg/day)補充を開始、ビオチン補充後3カ月が経過したが、すでに明らかな発毛を認め改善傾向にある。
著者
田中 愛子 後藤 政幸 岩本 晋 李 恵英 杉 洋子 金山 正子 奥田 昌之 國次 一郎 芳原 達也 Aiko TANAKA Masayuki GOTOH Susumu IWAMOTO Keiei LI Yoko SUGI Masako Kanayama Masayuki Okuda Ichiro KUNITSUGU Tatsuya HOBARA 山口大学医学部環境情報系・公衆衛生学講座 和洋女子大学短期大学部 元山口県立大学看護学部 岡山大学大学院法医生命倫理学講座 山口大学医学部環境情報系・公衆衛生学講座 山口大学医学部環境情報系・公衆衛生学講座 山口大学医学部環境情報系・公衆衛生学講座 山口大学医学部環境情報系・公衆衛生学講座 山口大学医学部環境情報系・公衆衛生学講座 Department of Public Health. and. Human Environment and Preventive Medicine Yamaguchi University School of Medicine Department of Health and Nutrition Wayo Women's University Formerly of School of Nursing Yamaguchi Prefectural University Department of Legal and Bioethics Graduate School of the University of Okayama Department of Public Health. and. Human Environment and Preventive Medicine Yamaguchi University School of Medicine Department of Public Health. and. Human Environment and Preventive Medicine Yamaguchi University School of Medicine Department of Public Health. and. Human Environment and Preventive Medicine Yamaguchi University School of Medicine Department of Public Health. and. Human Environment and Preventive Medicine Yamaguchi University School of Medicine Department of Public Health. and. Human Environment and Preventive Medicine Yamaguchi University School of Medicine
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.697-704, 2001-08-31
参考文献数
21
被引用文献数
1

In order to explore how to provide death education according to age groups, we examined the differences in the awareness of death between the adolescent and the middle age groups. A questionnaire survey was conducted using the Death Concern Scale. The subjects were students (n=627) aged between 19 and 29 (i.e. the adolescent group), company workers (n=149) and visiting nurses (n=94) aged between 30 and 64 (i.e. the middle age group). First, the question items were analyzed by content analysis and confirmed by factor analysis. Two factors were extracted from the Death Concern Scale:"thinking about death " and "anxiety and fear of death". Secondly, the data from both age groups were analyzed and compared by using the Mean Structure Model. The factor "thinking about death" had a greater value for the adolescent group than for the middle age group. There was no significant difference between the two groups in terms of the factor "anxiety and fear of death". These results imply that death education carries more importance for the adolescent group than for the middle age group.