著者
竹中 透 松本 隆志 吉池 孝英
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.455-462, 2011 (Released:2011-07-15)
参考文献数
13
被引用文献数
2 3

In this paper, we propose a method to generate various walking gait patterns for biped robots in real-time using an approximated dynamics model with two point masses representing motion of the feet and a linear inverted pendulum representing the horizontal motion of the torso. The motion of the inverted pendulum is calculated from the trajectories of the feet and the desired ZMP. Supposing these trajectories for the current gait and the next cyclic gait are given, the initial state of the inverted pendulum of the cyclic gait is calculated, and the desired ZMP trajectory of the current gait is modified so that the current gait converges to the cyclic gait using the concept called “the divergent component of the motion” as a relaxed boundary condition. Using these techniques, real-time gait generation is achieved which requires a comparatively small amount of modification of the desired ZMP trajectory while guaranteeing the continuity of the gait generation.
著者
亀谷 学 大塚 修 松本 隆志
出版者
弘前大学人文社会科学部
雑誌
人文社会科学論叢 (ISSN:24323519)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.123-154, 2020-02-28

本稿は西暦9 世紀(ヒジュラ暦3 世紀)の後半に著作活動を行ったイブン・ワーディフ・ヤアクービーの著書『歴史al-Ta’rīkh』の日本語訳注である。連載の第一回となる今回については、解題にて著者および彼の著した『歴史』についての解説、そして、その第一部にあたる古代史部分のうち、アダムからノアとその子孫に至る人々の記述の訳注となる。なお、解題については亀谷が、第一回の日本語訳注部分については大塚が、それぞれ元となる原稿の作成を担当し、それをメンバー三人によって修正を加えたものである。
著者
松本 隆志
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.229-254, 2013-10-10

ウマイヤ朝後期のイラク総督ハーリドは,『歴史』と『征服』の二史料間で,質量ともに大きく描かれ方が異なっている。本稿はこのハーリドに関する叙述を二史料間で比較検討したものである。その結果として,ハーリドに関する言及の多い『歴史』では,その理由が南北アラブの部族間対立の文脈に求められ,ウマイヤ朝末期の第三次内乱においてハーリドおよび部族間対立が原因の一つとして機能していることがわかった。他方,ハーリドへの言及が少ない『征服』では,部族間対立の文脈は見られず,第三次内乱はウマイヤ家の内部抗争として描かれていることがわかった。本稿で明らかとなった叙述傾向の相違は,両史料の叙述全体についても反映している可能性があるものと考える。
著者
松本 隆志
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
no.75, pp.229-254, 2013

ウマイヤ朝後期のイラク総督ハーリドは,『歴史』と『征服』の二史料間で,質量ともに大きく描かれ方が異なっている。本稿はこのハーリドに関する叙述を二史料間で比較検討したものである。その結果として,ハーリドに関する言及の多い『歴史』では,その理由が南北アラブの部族間対立の文脈に求められ,ウマイヤ朝末期の第三次内乱においてハーリドおよび部族間対立が原因の一つとして機能していることがわかった。他方,ハーリドへの言及が少ない『征服』では,部族間対立の文脈は見られず,第三次内乱はウマイヤ家の内部抗争として描かれていることがわかった。本稿で明らかとなった叙述傾向の相違は,両史料の叙述全体についても反映している可能性があるものと考える。
著者
松本 隆志
出版者
早稲田大学多元文化学会
雑誌
多元文化 (ISSN:21867674)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.一〇六-八七, 2017-02-28
著者
松本 隆志 瀧本 栄二 齋藤 彰一 毛利 公一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.2269-2278, 2019-12-15

情報漏洩インシデントの主な原因は,人為的なミスによるものであると報告されている.我々はこの問題に対して,これまでファイルごとにデータ保護ポリシを設定可能(以下,ポリシ)とし,ポリシで禁止された範囲へのプロセスによるデータの出力・送信を検出・禁止することによって人為的なミスによる情報漏洩を防止するセキュアシステムSalviaシリーズの開発を行ってきた.それぞれの差異は,主として,プロセスが扱うデータフローの追跡手法であった.本論文では,動的テイント解析機能を有するハードウェアエミュレータとOSの連携によって実現したTA-Salviaについて述べる.TA-Salviaの特徴は,(1) 1バイト単位でポリシを定義できる,(2)メモリ上において1バイト単位でデータフロー追跡が可能,(3)二次記憶装置においても同様に追跡が可能,(4) TA-Salviaどうしであればネットワークを越えたデータフローの追跡も可能な点である.本論文では,特に(4)について,その設計,実装および評価について述べる.評価では,実際にファイル共有やメール送信を行い,データを継続して追跡できていることを示した.