- 著者
-
松本 一記
- 出版者
- 日本不安症学会
- 雑誌
- 不安症研究 (ISSN:21887578)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, no.1, pp.29-39, 2022-11-30 (Released:2022-12-26)
- 参考文献数
- 64
認知行動療法は最もエビデンスが確立している精神療法であり,うつ病,不安症,強迫症などに対して高い効果が実証されている。対面セッションの有効性のみならず,昨今ではインターネットを介した遠隔条件においても有望な結果が観察されている。インターネットは,もはや欠かすことのできないインフラであり,今後ますますインターネットを介した認知行動療法は発展普及していくであろう。本稿では,国内外でのインターネット認知行動療法についての知見をまとめ,我が国でのエビデンスを中心に紹介するとともに,今後の研究の方向性についても検討したい。