著者
中田 行重 小野 真由子 構 美穂 中野 紗樹 並木 崇浩 本田 孝彰 松本 理沙
出版者
関西大学臨床心理専門職大学院 心理臨床センター
雑誌
関西大学心理臨床センター紀要
巻号頁・発行日
no.6, pp.89-96, 2015-03-15

古典的クライエント中心派の論客Freire, E. による無条件の肯定的配慮についての考え(2001)を紹介し、それについての考察を行った。Freire は、セラピストが自己を出来るだけ脇に置くほどプレゼンスを提供するという彼女独自の理論を基盤に、無条件の肯定的配慮が中核条件のうち最も重要であり、共感的理解と同じであるという、古典的クライエント中心派の考え方を解説している。その他、ここに紹介する論文は2 つの事例を掲載しており、無条件の肯定的配慮を具体的に考える上で刺激となる論文である。
著者
森口 弘美 井口 高志 太田 啓子 松本 理沙 モリグチ ヒロミ イグチ タカシ オオタ ケイコ マツモト リサ Moriguchi Hiromi Iguchi Takashi Ohta Keiko Matsumoto Risa
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 = Social science review (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.123, pp.83-99, 2017-12

研究ノート(Note)本稿では,知的障害者と一緒に取り組んだ調査活動を紹介し,インクルーシブリサーチの観点から検討を加えた。その観点とは,1)言語だけに頼らない多様な方法を用いること,2)知的障害者のポジティブな変化,3)障害のない人の変化である.今後我が国においては,知的障害者が自らの権利や差別といった問題をテーマとした調査研究にアクセスしたり,そのプロセスに参加したりできる状況を作っていく必要がある.In this paper, we introduce the research activity "What kind of cafeteria everyone likes to go?" in which we tried to research with people with intellectual disabilities, and reconsider the research activity in some aspects related to Inclusive Research. The aspects are 1) Various methods not limited to languages, 2) positive change of people with intellectual disabilities, 3) change of people without disabilities. In Japan, few inclusive research has been done. It is necessary to make people with intellectual disabilities to be able to access and participate in researches on their own rights or discrimination.