- 著者
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生井 貞行
原田 敏治
松沢 正
山崎 憲治
- 出版者
- 公益社団法人 日本地理学会
- 雑誌
- 地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
- 巻号頁・発行日
- vol.64, no.7, pp.472-492, 1991-07-01 (Released:2008-12-25)
- 参考文献数
- 23
- 被引用文献数
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1
大都市周辺の畑作農業地域は,市場への近雛をいかして野菜酸として発展してきた.しかし,近年の都吏化現象の拡大と,遠隔大規模産地による市場支配で,これらの地域の生産力は低下傾向にある. 三浦市は東京大都市圏の一角にあって,第二次世界大戦前から温暖な気候条件をいかして,東京への野菜供給地として発展してきた.とくにダイコンは大正時代に,東京市場における練馬ダイコンとの競合を経て,有力産地の1つとなった. 本研究では,三浦市の露地野菜生産の発展の条件について南下浦地区大乗集落を事例にして考察した.その結果,ダイコンとキャベツの指定産地になり,共販体制が確立し,安定した価格で販売が可能となったこと,近年,おもに夏作で保有労働力や経営面積に見合った作物や販売方法を選択し,経営が改善されつつあることが発展の条件となっていることが明らかとなった.