著者
今井 美紗子 髙木 伸浩 吉﨑 麻友子 細貝 恵深 小林 ゆかり
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.1-6, 2019-02-25 (Released:2019-02-28)
参考文献数
10
被引用文献数
3

LC-MS/MSによる農産物中のフルフェナセットおよびその代謝物である[(4-フルオロフェニル)(1-メチルエチル)アミノ]オキソ酢酸ならびに [N-(4-フルオロフェニル)-N-(1-メチルエチル)アセトアミド]-2-スルフィニル酢酸の同時分析法を検討した.試料の抽出にはメタノールを用い,Bond Elut C18およびInertSep GC/PSAで精製しLC-MS/MSを用いて測定した.本法による小麦,大豆,ばれいしょおよびトマトを用いた添加回収試験(添加濃度;残留基準値濃度および0.01 μg/g)では,各化合物の平均回収率は70.6~97.0%,相対標準偏差は5%未満と良好な結果が得られた.また,0.01 μg/g添加試料の試験溶液における各化合物のピークのS/N比は25以上あり,この濃度を定量下限として設定することが可能であった.