著者
林 林
出版者
嘉悦大学
雑誌
嘉悦大学研究論集 (ISSN:02883376)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.181-198, 2011-03-20

本稿では、日本語教育と日本語学習者の立場に立ち、設定事態(従来のいわゆる前提)と焦点(成分焦点と文焦点)との相関から「ノダ」の機能を捉え、「ノダ」は、主に発話者が主観的に設定された事態の関連事項に対する確認を聞き手に言表するマークであるとして、日本語学習者に把握しやすい統一的な解釈を提案する。
著者
林 林
出版者
嘉悦大学
雑誌
嘉悦大学研究論集 (ISSN:02883376)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.75-87, 2007-10-31

初級日本語教育における文型指導は、文の構造理解と生成能力の獲得のため、語彙教育と並んで中心的な位置を占めるものである。従来、「〜に(は)〜がある/いる」と「〜は〜にある/いる」という文型が、いわゆる存在文型のペアとして定着している。しかし、それを導入する際、ほとんどの教科書では単に動詞の「存在」と「所在」という意味合いに着眼点を置き、そして文型間に無関係の語彙を代入して練習するに止まるといえよう。文型の意味づけと、「は」、「が」または「に」を含む名詞句とのかかわり、また文型の提出順序と名詞句との関連性によるアプローチが不充分であり、単なる動詞からの捉えでは、初級学習者の習得には明らかに十分ではないと考えられる。本稿では、主として文の発話前提と名詞句の役割との関係について、変形文法の記述から議論することによって、この二つの文型の意味づけにおける名詞句の関与を考察する。これを踏まえて、文型導入際の文型の提出順序を提案し、教室現場の文型指導に値する手口を探ることを試みたい。
著者
林 林 リン リン Lin Lin
雑誌
嘉悦大学研究論集
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.27-45, 2010-10-25

従来の日本語教育の多くは、「日本語学の視点」に立ったものであった。それに対して、本稿では、「コミュニケーションのための文法」という観点に立ち、日常会話における「~アル/イル」構文形式と、文末形式の使用実態とを分析し、それを踏まえた日本語教育のあり方について考察する。主に日本語母語話者によるインタビューの会話(約13時間分)データを調査した結果、日常会話では、引用節内を除き、これまでの日本語教科書で提示されてきた文型と、裸文末という形はほとんど使われないということが明らかとなった。その調査結果の考察から、日本語教育における存在表現の導入にあたり、とくに、会話を主な目標に据えた日本語コースでは、「~に~があります/います」「~は~にあります/います」以外のパターン、及び文末に後続要素を加えた表現を初級レベルから提示し、教えるべきであると考えられる。
著者
林 林 Lin Lin
雑誌
嘉悦大学研究論集
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.75-87, 2007-10-31

初級日本語教育における文型指導は、文の構造理解と生成能力の獲得のため、語彙教育と並んで中心的な位置を占めるものである。従来、「~に(は)~がある/いる」と「~は~にある/いる」という文型が、いわゆる存在文型のペアとして定着している。しかし、それを導入する際、ほとんどの教科書では単に動詞の「存在」と「所在」という意味合いに着眼点を置き、そして文型間に無関係の語彙を代入して練習するに止まるといえよう。文型の意味づけと、「は」、「が」または「に」を含む名詞句とのかかわり、また文型の提出順序と名詞句との関連性によるアプローチが不充分であり、単なる動詞からの捉えでは、初級学習者の習得には明らかに十分ではないと考えられる。本稿では、主として文の発話前提と名詞句の役割との関係について、変形文法の記述から議論することによって、この二つの文型の意味づけにおける名詞句の関与を考察する。これを踏まえて、文型導入際の文型の提出順序を提案し、教室現場の文型指導に値する手口を探ることを試みたい。