著者
小林 由香 齋藤 育雄 高木 岳彦 清水 あゆ子 石井 崇之 池田 全良
出版者
日本肘関節学会
雑誌
日本肘関節学会雑誌 (ISSN:13497324)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.59-61, 2018 (Released:2019-07-25)
参考文献数
11

はじめに:terrible triad injury(TTI)の治療戦略は,損傷形態を理解し安定性と可動性の両方を獲得することである. 対象:症例は11例,男6例,女5例,平均50.5歳.骨折型はO'Driscoll分類type I-1: 4例,I-2: 6例,type II-2: 1例.鉤状突起骨折はtype I -2から内固定し,Lasso法3例,K鋼線固定2例,HCS固定1例,type II-2は橈骨頭で再建した.LCLは全例で一次縫合かbone anchorで縫合し,8例でMCLを縫合した. 結果:平均可動域は-9.0°から130°,肘関節亜脱臼はなかった.MEPSは平均94.5点,JOA-JES scoreは平均91点. まとめ:鉤状突起および関節包を含む前方要素と靱帯性要素の両方を修復した結果は, 肘の安定性と可動性の獲得ができた.
著者
高橋 嘉明 村上 舞 森川 由佳里 田代 雄大 高橋 裕美 白石 万喜 小林 由香
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.423-427, 2017-07-25 (Released:2017-07-29)
参考文献数
3

近年,病棟に出向いて実施している具体的な臨床検査技師の業務項目として,生理学的検査,検体採取,各検査の説明,ICT・NST活動への参画などを行い,患者中心のチーム医療へシフトし始めている。こうした動向を受け,当院の臨床検査科では病棟業務,特に病棟採血を積極的に実施している。臨床検査技師が全病棟のナースステーションに赴き,検査指示回収から採血,結果報告までを一括して担当しており,患者の病態の把握,診断・治療の迅速化をもたらし,治療の質の改善につながっている。
著者
日高 艶子 宮林 郁子 金山 萬紀子 中村 真紀 吉村 綾子 中島 峰子 戸島 早織 松尾 佐知子 林 由香 小浜 さつき
出版者
聖マリア学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、高次脳機能障害者のセルフケアの再構築を促す看護 介入モデルの試案を検証することにある。本モデルは、注意障害、観念失行、半側空間無視、 自発性の低下に対する介入の順序性と、環境調整と主意的役割の活用という二つの介入方法を 提示し、期待できる効果の程度について示したものである。本研究においては、複数の高次脳 機能障害を呈した 8 名の患者に対して検討した。その結果、介入の順序性においては、まず注 意の集中を維持することで、患者の行動が安定し、それに伴い抑制障害や半側空間無視の改善 を認めた。介入方法においては、視覚・聴覚刺激を減少した個室環境が注意機能の持続や配分 に有効であった。主意的役割を用いた介入は、自発性の低下をきたした 3 事例において有効で あった。さらに、注意障害、半側空間無視、記憶障害の介入としても効果が期待された。今回 は得られたデータに限りがあるため、今後もモデルの検証に向けて研究を継続する必要がある。