著者
村瀬 忍 池谷 幸子 林田 宏一 池谷 尚剛
出版者
一般社団法人 日本LD学会
雑誌
LD研究 (ISSN:13465716)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.123-131, 2020 (Released:2020-12-01)
参考文献数
25

日常的にまぶしさを感じていたASDのある男子中学生1名に遮光眼鏡を装用してもらい,効果を検討した。まず,遮光眼鏡の文字の読みへの効果をMNREAD-Jを用いて検討したところ,遮光眼鏡を装用することですぐに文字が読みやすくなるという結果は得られなかった。次に,遮光眼鏡を1カ月間自由に使ってもらい,行動や心理の変化をインタビュー調査とQOL評価とで検討した。インタビュー調査から,遮光眼鏡の効果は,まぶしさが減ったこと,取り組みの意欲が高まったこと,見えにくさの理解が高まったことであるとわかった。QOL評価の結果からは,遮光眼鏡使用後に自尊感情が高まった可能性が示された。これらの結果から,遮光眼鏡は即時的に読み能力は向上しなくても,まぶしさを感じているASDのある子どもへの,取り組み意欲や自己理解を促す支援として,有効な方法であることが示唆された。
著者
上田 多門 後藤 康明 長谷川 拓哉 濱 幸雄 田口 史雄 遠藤 裕丈 林田 宏 桂 修 加藤 莉奈 佐藤 靖彦 王 立成
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

寒冷地のコンクリート構造物は,コンクリート内部の水分が凍結融解を繰り返すことにより,凍害といわれる劣化が生じる.超音波を用いた実構造物における凍害の程度を測定する方法を提示し,凍害の程度と材料特性の劣化程度との関係を示した.乾湿繰返しや塩害と凍害との複合劣化のメカニズムを明らかにし,劣化をシミュレーションするための数値モデルを提示した.凍害を受けた構造物を増厚工法で補修補強した後の,構造物の挙動を数値解析するためのモデルを提示した.