著者
格谷 敦子 中川 浩一 濱田 稔夫 浅井 芳江 山本 裕子
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.102, no.9, 1992

母親と娘2人の1家族3人に発症したX-linked dominant chondrodysplasia punctataの3例を報告した.娘2人に骨X線像で点状石灰化像,側彎,楔状椎が見られ,低身長,鞍鼻,下肢長差などの骨格異常がある.乳児期に特徴的な線状または流水状の鱗屑,痂皮を伴うび慢性紅斑が見られ,成長と共に消失し,鱗屑を伴う多角形萎縮性局面となった.母親に低身長,左上下肢の短縮,左眼白内障,腕には毛孔性萎縮を認める.父親,兄には異常は認められない.組織像:角層は層状肥厚し,付属器開口部の開大と角栓形成を認める.顆粒層は1~2層で顆粒変性はなく,有棘層は不規則に肥厚している.真皮上層に軽度の小円形細胞浸潤がある.
著者
葭矢 信弘 庄司 昭伸 北島 淳一 格谷 敦子 濱田 稔夫
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会
雑誌
皮膚
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.702-708, 1985

48歳, 61歳, 47歳の男性および38歳の女性の4例のペラグラについて報告した。いずれも極端な偏食家で, うち2例がアルコール中毒患者である。顔面, 頸部, 四肢の露出部等にペラグラ疹が出現した。Dermatitis, diarrheaおよびdementiaの3D症状すべてを備えたもの2例, 残る2例のうち1例は消化器症状のみ伴い, 1例は皮膚病変のみみられた。血液ニコチン酸はすべて低下又は正常下限を示した。男性の3例はスラム街の住民であり, 現在でも特殊な社会環境下では散発的にみられる疾患ではないかと思われる。各症例の特徴を比較し, ペラグラの最近の傾向について文献的に考察を加えた。

1 0 0 0 OA ペラグラの4例

著者
葭矢 信弘 庄司 昭伸 北島 淳一 格谷 敦子 濱田 稔夫
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.702-708, 1985 (Released:2010-06-04)
参考文献数
15

48歳, 61歳, 47歳の男性および38歳の女性の4例のペラグラについて報告した。いずれも極端な偏食家で, うち2例がアルコール中毒患者である。顔面, 頸部, 四肢の露出部等にペラグラ疹が出現した。Dermatitis, diarrheaおよびdementiaの3D症状すべてを備えたもの2例, 残る2例のうち1例は消化器症状のみ伴い, 1例は皮膚病変のみみられた。血液ニコチン酸はすべて低下又は正常下限を示した。男性の3例はスラム街の住民であり, 現在でも特殊な社会環境下では散発的にみられる疾患ではないかと思われる。各症例の特徴を比較し, ペラグラの最近の傾向について文献的に考察を加えた。