著者
立石 千晴 中川 浩一 梶本 敦子 岸田 大 曽和 順子 鶴田 大輔 小林 裕美 石井 正光
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.119-122, 2010-04-30 (Released:2011-05-26)
参考文献数
13

43歳,女性。セコガニ(雌ズワイガニ)の味噌汁を摂食して2時間後に入浴し,その後就寝したところ,摂食の7時間後に全身に蕁麻疹が生じた。レスタミンコーワ糖衣錠®を内服して皮疹はいったん消退したが,同9時間後にかゆみで覚醒し,短時間の意識消失および嘔吐と下痢を認めた。即時型の症状を伴わない遅発性アナフィラキシーと考えた。回復後,セコガニを用いてプリックテストとスクラッチテストを行ったところ,外子(受精卵)で陽性,内子(卵巣)で陰性,ミソ(肝・膵臓)で陰性であった。さらに,雄のズワイガニ,タラバガニ,ケガニの筋肉を用いて同テストを行ったところ,雄ズワイガニとケガニのスクラッチテストのみ陽性であった。その理由はタラバガニがヤドカリの仲間であり,カニ類との交叉性が低かったためと推測した。
著者
西野 保行 小西 純一 中川 浩一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.321-330, 1993-06-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
18

明治期のわが国の鉄道用橋梁として主力を占めたものは、プレートガーダー (鈑桁) であって、径間15ftから80ftに至る領域は、これが主力を占めており、早くから標準設計 (定規と称した) が確立していた。しかしながら、その中でも主力を占める官鉄に関するものはかなり詳細が解っていたが、それ以外の私設鉄道のものや、全部を通じての架設状況などは系統的な記録に乏しい。そこで、かなり現物が減少してきたとはいえまだそれが存在するうちに、実証的な裏付けをもとに一連の研究を行って行きたいと考えるもので、今回はその導入部とし概説を述べるものである。
著者
中川 浩一
出版者
Japan Cartographers Association
雑誌
地図 (ISSN:00094897)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.15-26, 1995-09-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
4
著者
西野 保行 小西 純一 中川 浩一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.253-258, 1995-06-09 (Released:2010-06-15)
参考文献数
16

わが国における鉄製鉄道橋梁については、トラス橋及びプレートガーダーについては、その記録も多く、またかなり系統的設計がなされたため、その現況ならびに歴史的経緯についても、かなり明らかになってきている。この中にあって、第1次世界大戦のために、大形鋼板が入手しにくくなった時代において、突如として出現したラチス桁は、ヨーロッパにおいてはかなり一般的な存在ではあったけれども、わが国の鉄道用鉄 (鋼) 製桁の流れの中においては、異流に属するものであった。それでもその使用範囲は北海道から中国地方に及んだが、本格的採用とはならず、その後は撤去による減少を重ね、現在は3橋梁を残すのみとなっている。また橋梁架設時の仮桁として使用されたものも現存している。本論文は、その現況から入って、過去の使用状況を中心として、その歴史的経緯を探ろうとするものである。
著者
格谷 敦子 中川 浩一 濱田 稔夫 浅井 芳江 山本 裕子
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.102, no.9, 1992

母親と娘2人の1家族3人に発症したX-linked dominant chondrodysplasia punctataの3例を報告した.娘2人に骨X線像で点状石灰化像,側彎,楔状椎が見られ,低身長,鞍鼻,下肢長差などの骨格異常がある.乳児期に特徴的な線状または流水状の鱗屑,痂皮を伴うび慢性紅斑が見られ,成長と共に消失し,鱗屑を伴う多角形萎縮性局面となった.母親に低身長,左上下肢の短縮,左眼白内障,腕には毛孔性萎縮を認める.父親,兄には異常は認められない.組織像:角層は層状肥厚し,付属器開口部の開大と角栓形成を認める.顆粒層は1~2層で顆粒変性はなく,有棘層は不規則に肥厚している.真皮上層に軽度の小円形細胞浸潤がある.
著者
中川 浩一 東田 理恵 夏秋 優
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.489-490, 2022-12-01 (Released:2023-02-28)
参考文献数
3

患者:56 歳,女性主訴:右手背の色素斑現病歴:就寝中に何か右手がざわざわする感覚で目が覚めた。見るとカメムシが手の上にいたので,あわてて左手でカメムシを振り払った。カメムシは捕獲して家のベランダに放った。翌日になって淡い橙色の色素斑が手にみられたので受診した。現症:右手背に,カメムシの形に類似した淡い橙色の色素斑がくっきり残っていた(図 1 )。かゆみや痛みはなかった。周囲に炎症所見はなかった。カメムシ:患者に捕獲したカメムシの形状を,記憶をもとに絵を書いてもらった。本邦では普通種のクサギカメムシに似ていた(図 2 a)。診断と経過:患者の証言やカメムシの絵,色素斑の形状からカメムシ皮膚炎と診断した。色素斑は手洗いなどでは消えなかったが,2 週間ほどで自然に消退していた。この間,かゆみや痛みはなく,色素斑のみであった。
著者
英 真希子 中川 浩一 加茂 理栄 石井 正光
出版者
日本皮膚悪性腫瘍学会
雑誌
Skin cancer : official organ of the Japanese Society for Skin Cancer = 皮膚悪性腫瘍研究会機関誌 (ISSN:09153535)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.146-150, 2006-10-31
参考文献数
20
被引用文献数
1

71歳, 男性。平成13年11月, タバコの火にて右栂指に熱傷を受傷。平成15年6月頃より潰瘍化し, 近医にてbasic-FGF製剤などにより加療を受けるも改善せず, 同年12月当科に紹介された。右担指に5×2.5cm大の潰瘍が存在し, 辺縁は堤防状に隆起し, 浸軟していた。病理組織検査により基底細胞癌と有棘細胞癌のそれぞれの特徴を持った部分が混在し, それらの間に移行部がみられた。また, サイトケラチンを抗原とするKレ1抗体を用いた免疫組織学染色において染色性の違いを認めた。以上, 自験例をBasosquamous cell carcinomaと診断した。腫瘍辺縁より1cm離して腫瘍を摘出し, 植皮術を行った。症例の概要を記載するとともにBSCCの位置づけ, 本邦の報告例などについて, 若干の文献的考察を行った。
著者
中川 浩一 ナカガワ コウイチ
雑誌
流通經濟大學論集
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.1-14, 2001-07