著者
梅干野 成央 堀田 真理子 土本 俊和
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.77, no.681, pp.2643-2650, 2012-11-30 (Released:2013-05-28)
参考文献数
35

This paper traces some links of the development process of the mountain huts through the example of the location planning of the mountain huts by the owners of the Nakabusa spa in the prewar period by analysing the Momose family's archives. The owners of the Nakabusa spa had construction plans for 15 mountain huts in the prewar period. This was done by using the local knowledge about the place which the mountain residents (i.e. huntsmen, etc.) had for the base of a mountaineering course around mountaineering stations.
著者
梅干野 成央 土本 俊和 小森 裕介
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.659, pp.211-220, 2011-01-30 (Released:2011-03-07)
参考文献数
28
被引用文献数
4 4

This paper traces some links of the development process of mountain huts through the example of the mountain huts scattered along Weston's trail on Mt. Yari in the Japan Alps. By the analysis of the mountain huts and the land on which they were built, the development process of the mountain huts was classified into four types. And the mountain huts were built by using the sites and the huts of the occupants (i.e. woodsmen and huntsmen, etc.) and by taking advantage of their knowledge and expertise of both the sites and huts.
著者
梅干野 成央 土本 俊和
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.47, pp.296-299, 2004-07-17

近世の封建制から中央集権国家を目指した明治維新という近代化の初期装置は、領主であった藩や寺院の解体を図るために神仏分離,版籍奉還,廃藩置県を行った。これらを前提として地租改正が行われた。本論は長野県飯山市小菅に鎮座する小菅神社を事例として、もっぱら神仏分離令を契機とした転換を扱い、これを規定した地域個別の背景を所有の観点から明らかにした。近世後期に小菅神社の支配していた境内地や建物は、村落総体ともいうべき所有のもと置き換えられた。近世の建築遺構の多く残る小菅において、所有権の転換は近世の封建制から中央集権国家に移項した時代の変容を乗り切る一つの建築維持手段であった。
著者
梅干野 成央 土本 俊和
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.45, pp.271-274, 2002-06-23

本論は、持続可能な社会を目指す思想の基盤ができつつある現在、その思想の原点である中間技術の思想を再び見つめ直すものである。中間技術の思想は「小さいこと」、すなわち人間的な規模の取り組みを重視するものであり、『永続性』という生活目標のもとに構成される。中間技術の思想が仏教に影響を受け提唱された事実から、その生活目標である『永続性』を"朽ち果て、循環していく<循環-永続性>"という仏教の観念のもとに捉える。それをもとに、中間技術の開発を行い、人間的規模である地区において展開していくことで、持続可能な社会を形成する。