著者
久代 登志男 梶原 長雄 上松瀬 勝男
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.65-69, 1995-01-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5

非薬物療法は降圧効果が明らかな減量,節酒,減塩,運動療法と,降圧効果はないが危険因子の改善となう禁酒,糖/脂質代謝異常の改善などがある.いずれも高血圧治療の目的達成の上で重要であるが,多くは生活習慣の変容が必要なため長期維持が困難な点が限界となる.非薬物療法と薬物療法は相補的なものであり,優劣を論じるのではなく個々の患者の病態と生活習慣に応じて最も実施可能な治療を選択し併用することが必要である.