著者
山内 達也 八木 洋紀 山内 雪路
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ASN, 知的環境とセンサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.418, pp.243-248, 2015-01-19

奈良県川上村との連携協定に基づく地域振興課題の解決を目指し、同村における観光の活性化に資する目的で、「あきつの小野スポーツ公園」の桜開花鑑賞のためのインターネット中継ライブカメラの設置、ならびに「御船の滝」における氷爆発生状況のモニターに用いる環境測定用センサまたはライブカメラを設置し、継続的に運用する計画を進めている。本研究では計画の全容について述べるほか、桜中継ライブカメラの設置運用について詳細を述べる。
著者
矢久保 修嗣 小牧 宏一 八木 洋 上松瀬 勝男
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.795-802, 1997-03-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
8
被引用文献数
2 3

葛根湯を肩こりに対して投与し, サーモトレーサーを用いて検討を行った。健常成人9例と肩こり患者19例に対しカネボウ葛根湯エキス細粒 (葛根湯) を投与し, 投与前, 投与30分後, 60分後, 90分後, 120分後にサーモトレーサーを用いて側頸部領域の体表温度の平均値を求めて検討した。投与120分後に肩こり患者群を対象にして, 葛根湯の肩こりの改善度と有用性を評価し, 副作用については全28例を検討した。葛根湯の投与により, 下痢が3.7%に認められた以外に副作用はなく, 肩こりに対しては, 著明改善21.1%, 改善42.1%, やや改善15.8%となり, 有用以上が63.2%, やや有用以上が78.9%であった。葛根湯投与前の健常成人群と肩こり群には側頸部の体表温に差はなく, また, 葛根湯により肩こりの改善した群と, 肩こりの改善が不充分な群の投与前にも差がなかったが, 葛根湯投与後の側頸部体表温の推移は異なっており,肩こりの改善群では葛根湯投与による側頸部体表温の上昇が大きかった。側頸部体表温の上昇が大きいものには葛根湯により肩こりの改善するものが多く, 葛根湯による頸部の血液循環改善がその効果の機序として考えられた。
著者
山下 裕作 八木 洋憲 大呂 興平 植山 秀紀
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.893-898,a1, 2003-10-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
9

農村集落には「村がら」というべき個性が存在する。特に住民組織の個性としての「村がら」は地域振興に先立つ合意形成や, 住民組織化の面で地域に適合する方向性を規定している。この「村がら」は農村の伝承文化の一つであり, これまでの地域振興に関する諸研究では考察の対象となっていなかった。本報では, 民俗学の成果を基礎におき, 農村の質的個性である「村がら」が, 合意形成や地域振興の方向性に強い影響を与えていることを実証し, 地域住民による「村がら」の自己認知を進めることを手だてとする地域振興手法の可能性について検討する。
著者
石川 靖晃 西尾 浩志 八木 洋介
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.10, pp.23-00003, 2023 (Released:2023-10-20)
参考文献数
11
被引用文献数
1

本論文では,3次元的に任意形状を有するコンクリート構造にPC鋼材によりプレストレスを導入する際に,摩擦によって生じる緊張力減少,PC鋼材の任意の形状配置による腹圧力などを精度よく考慮可能な緊張解析手法を開発した.本提案手法の開発により,コンクリートの変形を考慮した緊張端でのPC鋼材の抜け出し量の計算が可能となり,セット量による緊張力緩和の影響が合理的に考慮されることになった.実橋の張出架設のPC緊張事例やヘリカルな曲面を有するPC構造に対して提案方法による解析を行い,提案手法の妥当性および初期ひずみ法適用の問題点を論じた.さらに実際のPCコンポ桁の緊張管理事例を基に,本提案手法により緊張管理図を作成し,従来の緊張管理図の作成方法の改善を検討した.
著者
榎本 光信 今井 忍 八木 洋 上松瀬 勝男
出版者
Japanese Heart Rhythm Society
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.587-595, 2003-11-25 (Released:2010-09-09)
参考文献数
28
被引用文献数
2 1

【目的】洞不全症候群 (SSS) に対して陽性変時作用を有するシロスタゾールが, SSSにおける工過性高度心房停止を抑制しうるかを検討した.【方法, 結果】対象はSSS23例.シロスタゾールを3カ月間内服前後でホルター心電図検査を施行した.20/23例で内服後2.5秒以上の心停止は消失し, 症状は改善した上有効20例の内服前の最大心房停止間隔 (max.PP) は3.4±1.3秒であった.心停止が残存した無効3例では内服前のmax.PPはいずれも6秒以上と高度に延長しており, 内服後も効果が不十分のためペースメーカ植込み術を施行した.内服前に施行した心臓電気生理検査では, 心房頻回刺激により全例洞房ブロックを認め, 4.2±3.4個の孤立性洞結節電位を伴い洞結節回復時間 (SRTi) は5, 518±3, 808msecと延長した.シロスタゾール有効例では内服3カ月後, 心房頻回刺激により洞房ブロックは改善しSRTiは1, 765±550msecと短縮した.【結語】シロスタゾールは洞房伝導を改善し, SSSにおける工過性心房停止の抑制効果を認めた.
著者
篠田 昌宏 竹村 裕介 蛭川 和也 高岡 千恵 長谷川 康 尾原 秀明 北郷 実 阿部 雄太 八木 洋 松原 健太郎 山田 洋平 堀 周太郎 田中 真之 中野 容 板野 理 黒田 達夫 北川 雄光
出版者
南江堂
巻号頁・発行日
pp.101-108, 2021-02-01

わが国の肝移植は,かつてない大きな変革を遂げている.2019年,脳死肝移植は全移植数の1/5を数えるようになった.Allocation制度も大きく改変され,model for end-stage liver disease(MELD)制などが実臨床に大きな影響を与えている.ドナー情報を得られる機会が増加し,高MELDなど重症患者の増加も見込まれる中,脳死肝移植ナショナルデータ解析のプロジェクトもすすんでいる.さらに,働き方改革,互助制度,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)など新たな移植のスタイルが成り立とうとしている.
著者
八木 洋憲 藤井 吉隆
出版者
日本農業経営学会
雑誌
農業経営研究 (ISSN:03888541)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.105-116, 2016-04-25 (Released:2017-09-20)
参考文献数
26

Achieving economies of scale in rice paddy field production has been a decades-long objective in Japan. Although there have been many studies on Minimum Efficiency Scale (MES) and the merit of farmland agglomeration in rice production, little emphasis has been devoted to the study of organization diseconomies of scale of multi-unit farm operations. The term‘ unit’ in this paper is defined as an undividable unit of fixed inputs such as a set of large machinery. Previous literature suggested that the average cost of non-family farms, such as community-based farms, were higher than that of individual family farms. In agricultural production, moreover, in addition to the organizational structure, seasonality of the production process is highly significant for an efficiency evaluation of multi-unit operations.Our research objective, hence, is to clarify the efficiency difference (level of achievement to the scale economy) between organization types based on organizational management policy. In particular, through a comparison of community-based farms and family-based farm corporations with hired labor, we investigate i) the relation between number of operation units and farm size, ii) the relation between number of units and seasonality, and iii) operational efficiency per unit per day. For this comparative purpose, we calculate a unit efficiency index that includes the number of large machines (combine harvesters and planting machines) per total operating area for each peak season. Our research hypotheses then are i) unit efficiency differs over organizational types (family-based farm corporations are more efficient), ii) the number of units decrease by the length of operating season duration, and iii) operational efficiency per unit per day is not different by organizational type.Interview surveys with nine rice farming corporations, including five community-based farm corporations, with between 30 and 240 hectares of operational farmland were conducted by the authors from January to March 2014. The survey focused on the organizational structure, enterprises, peak season duration, and formation of units. In depth analysis of operation management is conducted for the most unit efficient farm in order to find out its determinant condition.Through this comparative investigation, we confirmed higher unit efficiency of the family-based corporations with employment compared to the community-based corporations (hypothesis i). Second, no clear relation was observed between operating duration of each peak season and the number of units per area (hypothesis ii). Third, operational efficiency is not considerably different either by farm size or by organizational type except for superiority in autumn machinery efficiency achieved by family-based corporations (hypothesis iii). One of the family-based corporations achieves highest unit efficiency based on minimum machinery ownership, simple coordination of operation and flexible family labor inputs in the peak season in spite of less favorable farm land conditions.In conclusion, lower unit efficiency is likely to be achieved by family-based corporations rather than community-based ones even though the latter has advantages in acquiring tenanted land, community labor and government support. The current unit efficiency difference in large scale rice production, therefore, is determined largely by management policy based more on organizational structure than on seasonality and land conditions.
著者
南石 晃明 土田 志郎 飯国 芳明 二宮 正士 山田 優 金岡 正樹 淡路 和則 内山 智裕 八木 洋憲 西 和盛 澤田 守 竹内 重吉 藤井 吉隆 木下 幸雄 松下 秀介 佐藤 正衛 星 岳彦 吉田 智一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-11-18

本研究の目的は、次世代農業経営革新の基礎となる人材育成システム構築に有益な知見を、学際的かつ国際的な視点から体系化することである。主な研究成果は以下の4つに区分できる。第1にスイス、フランス、ドイツ、デンマーク、イギリス、オランダ、スペイン等の欧州主要国の職業教育訓練の現状と課題について明らかにした。第2に、わが国の先進農業経営に人材育成の実態と課題を統計分析と事例分析を組合わせて明らかにした。第3に知識・情報マネジメントの視点から、情報通信技術ICT活用および農作業熟練ノウハウ継承について明らかにした。第4にこれらの知見の基礎的考察と含意を考察し、次世代農業人材育成の展望を行った。
著者
井上 憲一 竹山 孝治 藤栄 剛 八木 洋憲
出版者
食農資源経済学会
雑誌
食農資源経済論集 (ISSN:03888363)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.1-11, 2014-10

近年わが国では,持続可能な農業を実現する手段としての環境保全型農法への転換に向けた政策的な支援が国や地方自治体で進められている。2015年から実施予定の日本型直接支払制度においても,こうした支援策として環境保全型農業直接支援対策の継続が見込まれている。環境保全型農法の実施に関しては,収量の減少や労働時間の増加に直面しやすく,その農家間の差異も大きい一方で,独自のマーケティングによる販売価格の向上により,収益性を確保している実態が明らかにされている(胡[1],藤栄[2],藤栄他[3])。環境保全型農法の実施主体は,従来の家族農業経営に加えて,集落営農組織や農外参入企業など,近年多岐にわたる。なかでも集落営農組織は,立地集落に対する地域貢献の役割も果たしており,特に中山間地域に立地する集落営農組織では,その役割が一層大きいことが指摘されている(竹山・山本[11],今井[6])。このような集落営農組織では,収益性の確保に加えて,集落の自然環境と生活環境の保全を実現するという形での地域貢献に対する志向も,環境保全型農法の導入に関係しているものと推察される。
著者
八木 洋憲
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.135-138, 2011-09-30 (Released:2012-09-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

This paper assesses contemporary British LFAs policy through comparison with Japanese Hilly and Mountainous Areas policy. Decoupled income support and environmental schemes promote extensive agriculture and discourage entrepreneur's innovation. Maintenance of the rural population, encouraging added value production and fostering the human resource must be the critical issue. Promoting diversified enterprise of agricultural firms is not readily achievable although it is often considered as an important policy instrument required in connection with decoupled direct subsidy. Accountability and reliability of government finance must be enforced when direct payment is the major instrument to support agriculture and countryside in place of market price support.
著者
南石 晃明 木南 章 伊東 正一 吉田 泰治 福田 晋 矢部 光保 堀田 和彦 前田 幸嗣 豊 智行 新開 章司 甲斐 諭 樋口 昭則 石井 博昭 松下 秀介 伊藤 健 亀屋 隆志 八木 洋憲 森高 正博 多田 稔 土田 志郎 後藤 一寿 佐藤 正衛
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

食料・農業・環境に関わる諸問題は,相互に密接に関連しており,その根底には「リスク」が深く関与している.このため,食料・農業・環境に関わる諸問題の解決には,「リスク」に対する理解が不可欠である.食料・農業・環境に潜むリスクには,どのようなものがあり,それらはどのように関連しており,さらにどのような対応が可能なのか?本研究では,学際的かつ国際的な視点からこれらの点について明らかにした.