著者
森 俊太
出版者
静岡文化芸術大学
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 (ISSN:13464744)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.51-56, 2002

本論では、日本の大学とアメリカの大学の学期制度を比較した。具体的には、静岡文化芸術大学とアメリカ合衆国の異なるタイプの2大学、カリフォルニア大学サンタクルズ校(州立)とコロラドカレッジ(私立のリベラルアーツ大学)の学期制度を比較した。静岡文化芸術大学では、セメスター制度に移行した日本の多くの大学と同じように1セメスター15週制を採用しているが、この制度の下では学生が学期中に平均10科目以上もの多くの科目を履修することになり、また一週間に1回の授業では、教員が学生に接する時間も少ない。1セメスターに3ないし4科目程度を履修し、1科目の授業を週に2-3回行なうアメリカの大学の学期制度が教育効果は高い。今後、学期制度を本来の形態を維持し教育効果をあげているアメリカの大学をモデルに変革し、教育力を高める必要があると思われる。