著者
竹内 淳彦 森 秀雄 八久保 厚志
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.20-40, 2002-01-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
41
被引用文献数
1

大田区を中心とする東京城南地域の工業集団は,多様な加工業をベースに東京地域機械工業体系の技術集団として重要な役割を果たすとともに,ME化など技術の先端化に自助努力で対応してきた.1990年代に入り,厳しい経済環境変化の中で工業集団は新たな対応を示している.すなわち,戦後創業した第1世代の職人的技術に加え,ME技術を持ち,あるいは,新しいセンスを備え持った新世代が台頭している.両者は融合・結晶化し,それによって,ますます高度化する技術の自前化を進めるとともに,地についた企業間父流とそのネットワーク化を実現している.その結果,大田区の地域的な技術集団の機能はさりに局まっている.同時に,大田区の工業集団は,日本機械工業の技術高度化の核心としての新たな役割を担いながら,他地域との間の分業システムを強化させている.
著者
竹内 淳彦 森 秀雄 佐藤 滋 大橋 正義 北嶋 一甫 山田 伸顕 本木 弘悌
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.55-59, 2000-03-31

1999年の地域大会として11月27日に上記のフォーラムを開催した.午前は「工業のまちを歩く」と題して東京都大田区内の住工混在地域を巡検し, 午後は大田区産業プラザにおいて会議が行われた.はじめに小関智弘氏の特別講演「工場に生きる人々とそのまち」が行われ, 続いて竹内淳彦の基調報告, 5名のパネラーの報告の後, 討論が行われた.なお, 巡検参加者は66名, フォーラム参加者は203名であった.座長は上野和彦(東京学芸大学)と松橋公治(明治大学)が務めた.以下には各報告の要旨, 討論と巡検の記録を掲げる.
著者
森 秀雄
出版者
大阪教育大学附属高等学校池田校舎
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
no.44, pp.39-45, 2011-11-18

忘れられた橋田邦彦という一生理学者・政治家・教育者の著書『行の科学』を読み解くことにより、道元の主著『正法眼蔵』が、橋田の科学思想にどのように影響を与えたかを解明した。結論としては、橋田は『正法眼蔵』の一部に、歪めたとはいえないとしても極めて独創的な解釈を施し、それに独自の価値観を付与して、自らの科学思想に取り込み消化したと言えよう。