著者
吉井 賢資 池田 直 松尾 祥史 森 茂生
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.162-168, 2009-04-30 (Released:2010-11-05)
参考文献数
25

The rare-earth iron oxides RFe2O4 (R = Y, Ho-Lu) have a rhombohedral crystal structure, consisting of an alternating stacking of triangular lattices of R, Fe and O ions. Recently, we have proposed that this system shows a new mechanism of ferroelectricity ; the ferroelectric state originates from a polar charge-ordered structure of Fe2+ and Fe3+ on a triangular lattice. In this article, a review is given on the details of this ferroelectricity, which were revealed by measurements of synchrotron X-ray diffraction and dielectric properties of one of the RFe2O4 oxides, LuFe2O4.
著者
久保田 佳基 秦野 正治 菖蒲 敬久 森 茂生
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.273-278, 2016-12-31 (Released:2017-01-06)
参考文献数
15

In-situ synchrotron diffraction experiments were conducted in order to clarify the formation process of α'-martensite from the γ-phase induced by external strain, combined with Lorentz transmission electron microscopy (TEM) and high-resolution TEM observations. Lorentz TEM observation revealed that α'-martensite exist near the defect structures such as dislocations and stacking faults in the parent γ-phase. In addition, it is clearly demonstrated that ε-martensite with hexagonal symmetry appears as an intermediate phase during the plastic deformation of SUS304 stainless steel. Our experimental results suggested that the interfaces between twin structures of the γ-phase presumably play a crucial role in the formation of ε-martensite.
著者
森 茂生 池田 直
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では (1-x)BiFeO_3-xBaTiO_3固溶体に着目し、磁気・誘電特性および結晶構造や強誘電分域等の微細構造について調べた。その結果本物質系は、x>0.33組成で存在する立方晶構造は、立方晶構造中にナノスケールサイズで強誘電性を有する菱面体構造が存在する2相共存状態として特徴づけられるとともに、強誘電分域が微細化され、x>0.33組成では、約20~30nm程度の大きさで強誘電ドメインと強磁性ドメインが共存し、磁気誘電リラクサー物質であることが明らかとなった。
著者
池田 直 森 茂生 吉井 賢資
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

RFe204は電子の密度分布で実現する誘電体(電子誘電体)であり既知の誘電体とその発現原理が異なる。またその特性が室温に置いても実現しているため、応用面においても新機能発現の期待が持たれている。本研究は発見されたばかりの物性を精査するため、RFe204試料について化学当量比と酸素欠損量をパラメータとして調整しながら試料合成を行い,強誘電特性発現条件を明確化し、さらに電子秩序強誘電性崩壊条件近傍にある非線形電気伝導特性を探索・解明することを研究実施目標に定めた。本研究の結果,気密天秤炉を用いることで,高品質なRFe204結晶作成に必要とされるパラメータが解明された。また高品位単結晶を作成するための溶融帯或法の様々な条件が解明され発見された。新たに開拓した手法で作成された単結晶は,電気抵抗率が著しく高くなる。さらにまた"不完全な電子強誘電性"とも言うべき電子相が存在していることを確かめた。この電子相は,電気電導率が非線形特性を示し,さらに結晶方位に対して異方的であることを発見した。さらに可視光照射に伴い電気電導率が向上し、同時に誘電率が低下する現象を発見した。室温における光照射に伴う誘電性と電導性の異常応答今までに見いだされている物質と光の相互作用の理解は,イオンに存在する核に束縛された一つの電子が,光から運動エネルギーを受け渡され,その束縛順位から開放される過程として記述されている。一方ここに発見された現象は,本来金属状態にある電子系が電子相関効果で形成する極性な電子集団の光応答であり、新現象である。電荷秩序状態の非線形融解現象の異方性本物質の電流電圧特性は非線形であることを見いだした。この現象の起源は,物質の中に内在する電気集団が電流により融解し,また自発的に電気分極を持つ状態に再凝縮するためにおこる。これは室温にみられる集団電子の融解と再凝集の新しい現象である