著者
小林 ゆい 森下 はるみ
出版者
社団法人日本体育学会
雑誌
体育學研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.77-88, 2000-01-10
被引用文献数
4

A study was performed to clarify the relationship between basic movements and respiration patterrn in Kyogen, a Japanese traditional performing art. The subjects were three professional Kyogen actors (Oukura-ryu, Yamamoto-ke), with performing careers of 10, 19 and 53 years, respectively. The latter subject had been designated an important intangible cultural property. The subjects were asked to perform four typical Shosa (kata) at three speeds and three Komai-a chain of dance movements. We recorded the respiration curve using a rubber strain gauge placed on the actor's thorax, and observed the relationship between movements and respiration phase, cycle, and ratio of inspiration time to expiration time. The results were as follows:Shosa (kata)Subj.10-year career : Regardless of movement speed, the respiration phases were harmonized, which is a typical feature of sports performance.Subj.53-year carrer : In all shosa, the respiration phases were independent of movements. However the respiration cycle and the ratio of inspiration time to expiration time were proportional to the speed of movement. Subj.19-year career : The subject showed features intermediate between those of the subjects with 10- and 53-year careers. Komai Subjs.with 19-and 53-year careers : The respiration curve was independent of movement, and appeared similar to that during the singing of "Utai" music by Jiutai actors. It was found that the the respiration curves between basic movements and the respiration pattern in Kyogen gradually changed from harmonization to separation, according to the actor's skill. However, during performance of "Utai", the respiration pattern was harmonized with the "Utali" melody.
著者
森下 はるみ
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.132-136, 2002-08-01 (Released:2016-11-01)
参考文献数
9
被引用文献数
2

本論は,伝統芸能,バレエなど型や様式の決まっている舞踊について,身体訓練,身体意識,基本的な姿勢,跳躍・歩行・手や足使いの特徴をのべた.また演舞の生理的・運動的・心的階層を呼吸や心拍数・舞踊動作・自己意識との対応から考察した.対象は憑依舞踊から名人による至芸にわたる.さらに舞踊における「美しさ」とはなにかを論じた.
著者
森下 はるみ
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.132-136, 2002
参考文献数
9
被引用文献数
2

本論は,伝統芸能,バレエなど型や様式の決まっている舞踊について,身体訓練,身体意識,基本的な姿勢,跳躍・歩行・手や足使いの特徴をのべた.また演舞の生理的・運動的・心的階層を呼吸や心拍数・舞踊動作・自己意識との対応から考察した.対象は憑依舞踊から名人による至芸にわたる.さらに舞踊における「美しさ」とはなにかを論じた.
著者
森下 はるみ 黒田 善雄 田畑 泉
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

【目的】本研究の目的は(1)勤労中高年女性の食生活を評価すること,(2)近年、社会問題となりつつある骨粗鬆症との関連で、本対象者の腰椎および大腿骨頸部の骨密度の概要を明らかにすること,(3)身体運動トレーニング(スイミング及び水中運動)が勤労中年女性の持久性体力及び血中脂質に与える影響を明らかにすることであった。【結果】各年代とも、エネルギー摂取量はそれぞれの年代の所要量とほぼ同水準であった。栄養素は、それぞれの年代の女性の所要量を上回る摂取量であった。たんぱく質は所要量より30%多く、脂質も所要量より約10%多めであった。カルシウムはの摂取量は所要量より16%多かった。次にアルコール摂取量はビールをコップ1杯程度であったため、アルコールのエネルギー比率はわずか2%であった。腰椎及び大腿骨頸部の骨密度は年齢とともに低下した。骨密度には個人差が大きかったが、平均的には一般人女性よりも、僅かに高い価であった。水泳トレーニングへの平均出席回数が週当たり1.5回以上の群では、持久性体力の指標である乳酸性作業閾値は24.2±2.2ml/kg/minから26.4±2.4ml/kg/minへ1.6±2.8ml/kg/min有意に増加した(p<0.05)。一方、平均出席回数が週当たり1回以上の群では乳酸性作業閾値とも有意な変化は見られなかった。血中脂質濃度の変化をみると、いずれのグループともトレーニング前後で血中トリグリセリド濃度に変化はみられなかった。また、総コレステロール、LDL-コレステロール濃度はいずれのグループとも上昇する傾向が認められたが、とくに水泳トレーニングにほとんど出席しなかったCグループの被検者の上昇が顕著であった。しかし、いずれのグループもHDL-コレステロール濃度には大きな変化がみられなかった。【まとめ】本研究の結果より、週1.5回以上身体トレーニングを行うと、持久性体力が向上し、さらに血中脂質プロフィールが改善されることが明らかになった。