著者
新美 明夫 植村 勝彦
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.1-12, 1984-09-30 (Released:2017-07-28)

先に構成した学齢期心身障害児をもつ父母のストレス尺度(植村・新美、1983)について、その因子構造と、障害児の加齢に伴う変化を明らかにすることを目的として、調査・分析を行った。父母各31下位尺度について、主因子解/バリマックス回転の結果、母親は、問題行動と日常生活、将来不安、人間関係、学校教育、夫婦関係、社会資源、療育方針の7因子、父親は、人間関係全般、現状と将来、社会資源と地域社会、学校教育、問題行動、健康状態の6因子を抽出した。次に、障害児の加齢に伴う因子構造の変化を探るべく、障害児の学年によってサンプルを父母各3群に分け、おのおのの因子構造を比較した。その結果、母親は7因子中5因子、父親は6因子中4因子が、3群すべてに共通する因子と判断された。他の因子については、障害児の加齢に伴って因子構造に変化がみられ、その多くが小学校低学年と高学年の間に起こることが指摘された。
著者
新美 明夫 植村 勝彦
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.1-12, 1984-09-30

先に構成した学齢期心身障害児をもつ父母のストレス尺度(植村・新美、1983)について、その因子構造と、障害児の加齢に伴う変化を明らかにすることを目的として、調査・分析を行った。父母各31下位尺度について、主因子解/バリマックス回転の結果、母親は、問題行動と日常生活、将来不安、人間関係、学校教育、夫婦関係、社会資源、療育方針の7因子、父親は、人間関係全般、現状と将来、社会資源と地域社会、学校教育、問題行動、健康状態の6因子を抽出した。次に、障害児の加齢に伴う因子構造の変化を探るべく、障害児の学年によってサンプルを父母各3群に分け、おのおのの因子構造を比較した。その結果、母親は7因子中5因子、父親は6因子中4因子が、3群すべてに共通する因子と判断された。他の因子については、障害児の加齢に伴って因子構造に変化がみられ、その多くが小学校低学年と高学年の間に起こることが指摘された。
著者
植村 勝彦 新美 明夫
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.233-237, 1985
被引用文献数
5 2

In order to explore a transitional pattern of mother's psycho-social stress accompanying the age of developmentally-disabled child, we analized the stress patterns obtained from 1036 mothers of mental retarded and autistic children by means of 10 stress scales consisted of four or five items for each scale. Mothers of 3 to 15 yrs old children, classified by cross-sectional method, were divided by their child's age into seven groups, and multiple-range tests were applied to the mean stress scores of mothers in the seven groups for each of two disability. In the results, we found three kinds of transitional patterns of stress. They were named as follows: No change type, Decreased type, and increased-at-first, but later-decreased type. These transitional patterns are common to two disabilities in the same scale, and f uthermore it is worthy of notice that the stage of changing point of increase or decrease of the amount of stress coincides with the periods of child's entrance to primary school and/or junior high school at almost all scales.