著者
升田 遥夏 渕上 健 植松 俊彦
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.391-398, 2021-06-15 (Released:2021-06-15)
参考文献数
24

くも膜下出血後に拮抗失行と間欠性運動開始困難を呈したことで上肢の使用頻度が低下し日常生活動作に介助を要し,脳卒中後うつ状態を呈した症例を担当した.日常生活場面における自己解決可能な方法として,拮抗失行に対して運動イメージを用いる方法,間欠性運動開始困難に対して運動の意図を高めない方法の動作指導・練習を行った.その結果,症状の発現頻度が減少し,症状発現時も自己解決が可能となり,上肢の使用頻度や日常生活動作,手と腕の使用の満足度の向上,脳卒中後うつ状態の軽減を認めた.本症例の介入経過より拮抗失行に運動イメージを用いた介入方法,間欠性運動開始困難に運動の意図を高めない方法が有効であったことが示唆された.

1 0 0 0 OA 1. はじめに

著者
植松 俊彦
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
臨床薬理 (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.481-482, 1999-03-31 (Released:2011-02-25)
著者
中島 光好 植松 俊彦 長嶋 悟 小原 正雄 坂本 博 寺川 雅人
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.72-113, 1994

FK037の第I相臨床試験として健常成人男子志願者33名を対象に単回投与試験および連続投与試験を実施し, 本剤の安全性および薬物体内動態を検討した。単回投与試験ではFK037125, 250, 500mgを静脈内に5分間および500, 1,000, 2,000mgを60分間infusion投与し, 連続投与試験では1日2回12時間間隔で5日間の合計9回2,000mgを静脈内に60分間infusien投与した。<BR>1) 単回投与試験 (27名) で500mgの5分間infusion投与 (朝9時) の1名に不快感, 嘔気および血圧低下等のショック様症状が認められたため投与を中止した。当該被験者は, 夕方には症状はおちつき, 翌朝にはほぼ正常に回復した。連続投与試験 (6名) では第1日の2回目投与前に1名で感冒によると思われる全身熱感があり, 被験者の安全性を考慮し投与を中止した。また, 第2日に軽度の頭痛が1名に認められた。臨床検査については, GPTおよびLAPの軽度上昇が単回および連続投与試験で各1名, GPTの軽度上昇が連続投与試験で1名にみられた。いずれも臨床的に問題となる程度ではなかった。その他には単回および連続投与試験において自他覚症状, 臨床検査, 理学的検査で特に異常は認められなかった。<BR>2) 連続投与試験において腸内菌叢に及ぼす影響を検討した。腸内菌叢は好気性菌, 嫌気性菌いずれにおいても本剤により特に大きな変動はみられなかった。<BR>3) 単回投与試験で本剤のC<SUB>max</SUB>, AUCは投与量に比例し, 線形性の体内動態が認められた。また, T<SUB>1/2</SUB>は2.30時間, 投与後24時間までの尿中排泄率は95.0%であった。連続投与試験ではC<SUB>max</SUB>は投与第2日以降ほぼ一定となり, T<SUB>1/2</SUB>は2.15時間, 尿中排泄率は89.1%であった。また, 血漿蛋白結合率は11.4%であった。本剤の体内動態は第2日には定常状態に達し, 蓄積性は認められなかった。<BR>以上の結果から, セファロスポリン系抗生物質でみられるショック様症状に留意して, 本剤の第II相臨床試験を実施することが可能であると考えられた。