著者
横川 浩治 井口 政紀 山賀 賢一
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.227-234, 1992-06-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
12

生態学的な知見の乏しいカサゴについて, 播磨灘南部沿岸海域を調査地区に選定して, その年齢と成長, および肥満度などに関する研究を行なった。相対成長に関しては, 香川県産カサゴの相対成長は九州産のものとかなり異なり, 成熟期の違いから考えても両者は別の系群である可能性が示唆された。耳石の輪紋数により推定された成長は, ほかの海域における知見と同様に, 雌は雄に比べてかなり成長が劣ることが明らかとなった。その原因としては, 雌は産仔期にかなりの栄養分を生殖腺に要求されるために肥満度が著しく低下するというサイクルを毎年くり返していることが考えられた。
著者
横川 浩治 浦山 公治
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.67-73, 2000-05-25 (Released:2010-06-28)
参考文献数
11
被引用文献数
1

Two pufferfish individuals from the Seto Inland Sea, having an appear-ance intermediate between Takifugu vermicularis and T.poecilonotus, were morphologically and genetically examined. Both individuals showed a pattern of body spination intermediate between those characteristic of the two species, although principal component analysis (PCA) of the morphological data placed both specimens within the range of T.vermicularis. Isozyme analysis showed replacements of major alleles between T.vermicularis and T.poecilonotus at ll loci, the totally heterozygotic condition of those alleles suggesting that both specimens were F1 hybrids. Other morphological and whole genetic characteristics also indicated that they were F1 hybrids of T.vermicularis and T.poecilonotus. The inclusion of both individuals within the morphological range of T.vermicularis by PCA may have been the result of coupling of their parent species.
著者
横川 浩治 中井 克樹 藤田 建太郎
出版者
水産増殖談話会
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.145-155, 2005 (Released:2011-03-05)

北米原産のオオクチバスMicropterus salmoidesが沿岸域で優占していた琵琶湖に、近年、近縁種のフロリダバスM. floridanusの侵入が確認された。琵琶湖沿岸の4地域から2000~2003年に得られた合計194個体のアイソザイムを調べた。オオクチバスとフロリダバスはAAT-1*、IDHP-1*、MDH-1*、SOD*の4遺伝子座において識別されるが、調べたすべての標本群のこれら遺伝子座においてフロリダバスを特徴づける遺伝子が頻繁に出現し、概略、全体の半分がフロリダバスの遺伝子で占められていた。すべての標本群においてHardy-Weinbergの遺伝平衡からのずれは認められず、大部分はヘテロ過剰傾向を示した。マーカー座における個体ごとの遺伝子型から判断して、雑種F2以降あるいは戻し交雑個体が大半であると推定され、琵琶湖内ではオオクチバスとフロリダバスの交雑が既にかなり進行していることが示唆された。以上の結果は、従来生息していたオオクチバスに匹敵する数量のフロリダバスが琵琶湖に侵入したことを示し、人為的な大規模放流があったものと推定される。
著者
横川 浩治 中井 克樹 藤田 建太郎
出版者
水産増殖談話会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.145-155, 2005-06-20
参考文献数
46

北米原産のオオクチバス<I>Micropterus salmoides</I>が沿岸域で優占していた琵琶湖に, 近年, 近縁種のフロリダバス<I>M. floridanus</I>の侵入が確認された。琵琶湖沿岸の4地域から2000~2003年に得られた合計194個体のアイソザイムを調べた。オオクチバスとフロリダバスは<I>AAT-1</I>, <I>IDHP-1</I>, <I>MDH-1</I>, <I>SOD</I>の4遺伝子座において識別されるが, 調べたすべての標本群のこれら遺伝子座においてフロリダバスを特徴づける遺伝子が頻繁に出現し, 概略, 全体の半分がフロリダバスの遺伝子で占められていた。すべての標本群においてHardy-Weinbergの遺伝平衡からのずれは認められず, 大部分はヘテロ過剰傾向を示した。マーカー座における個体ごとの遺伝子型から判断して, 雑種F<SUB>2</SUB>以降あるいは戻し交雑個体が大半であると推定され, 琵琶湖内ではオオクチバスとフロリダバスの交雑が既にかなり進行していることが示唆された。以上の結果は, 従来生息していたオオクチバスに匹敵する数量のフロリダバスが琵琶湖に侵入したことを示し, 人為的な大規模放流があったものと推定される。