著者
横田 孝義
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.I_649-I_657, 2012
被引用文献数
1

度の関係を明確にする.特に,都市高速道路の利用有無の実態をトリップの終端の方向別に評価したり,道路のサービスレベルの不均一性,方向依存性を明確にすることを志向して新たな分析手法を考案した.実際に収集した貨物車両のプローブ情報を元に,具体例を挙げて議論を行う.この手法を展開することにより,貨物車両に対する道路網のサービス水準が可視化,定量化されることで課題が明確化され,さらには新規供用予定の道路の効果の推察,あるいは新たな路線のニーズ把握などが可能になると考えられる.
著者
横田 孝義 玉川 大
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.67_I_643-67_I_656, 2011

本稿では貨物車両の高速道路の利用実態を明確にするために必要となる高架道や並走路の正確な分離を可能とするプローブ情報の新たなオフラインマップマッチングアルゴリズムを提案する.次に,本アルゴリズムを京阪神地域の300台の貨物車両から取得したプローブ情報に適用して明らかになった旅行速度の現状などを述べる.また,貨物車両が高速道路を利用する際の一般道路と高速道路間のアクセス,イグレスの距離の特性について分析し,このアクセス長,イグレス長の短縮が貨物車交通の高速道路利用を増やし効率向上を図るための一つの大きな課題であることを示す.
著者
戸次 圭介 横田 孝義 浜田 亘曼
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.605-613, 1988-06-15

高機能LSIの論理設計期間を短縮するためには 後れた論理DAシステムが必要となる.論理設計はテータパス 制御回路 およびこれらの構成要素となる機能モジュールのそれぞれの設計に分類することができる制御向路には結線論理方式とマイクロプログラム方式があるが 大規模で複雑な論理回路はほとんど後者の方式が採用されている.そのためマイクロプログラム方式の制御回路の設計を自動化することが重要となる.そこで本論文では マイクロプログラム方式の制御回路の構成方式をモデル化し この構成モデルに基づいた論理合成アルゴリズムを検討した.これにより マイクロプログラムのアドレス順序情報と分岐機能を定義する情報から マイクロプログラムのアドレス制御を行う部分の論理回路を自動合成することが可能となった.本方式は宣言的データとして表現された制御構造モデルを用いて論理回路の自動合成を行うものであり モデルの蓄積により容易に設計空間の拡張が可能となるまた論理型言語Prologを用いて本アルゴリズムの実装を行い 実際に回路の合成を試みた結果 本アルゴリズムが実用可能となることが確認できた.
著者
熊谷 正俊 伏木 匠 横田 孝義 君田 和也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.98, pp.19-26, 2004-09-28
参考文献数
5
被引用文献数
2

先に開発した交通情報の長期予測手法である"特徴空間予測手法"の拡張技術を2つ紹介する.1つは複数リンクの交通情報を同一の特徴空間に射影し,特徴空間上でリンクごとに予測処理を行うことで,通常の回帰分析を用いた予測手法に比べ,予測精度を損なうことなく予測データベースのデータ量を1/10以下に削減する技術である.もう1つは,プローブカーデータのように時系列の大半が欠損した交通情報を予測に利用する技術であり,特徴空間射影に欠損値付き主成分分析を適用することで,時系列中8割が欠損した疎らな交通情報からでも高精度な予測を可能とする.This paper discusses about two extended methods of "Feature Space Forecast Method" for long-term traffic information forecasting. The first one is the method which decreases the size of a forecasting database one-tenth as large as that of usual regression analysis, by performing forecast process in the feature space shared by some links. The second one makes the best use of traffic information with a large number of missing data, by applying "Principal Component Analysis with Missing Data" for the process of feature space projection. It provides accurate forecast information even from probe-car data whose 80% of time series is missing.
著者
蛭田 智昭 熊谷 正俊 鈴木 研二 横田 孝義
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.90, pp.21-26, 2007-09-18
参考文献数
6

道路間の相関を表す特徴空間を用いて、希薄なプローブデータの空間的な欠損を補完するリアルタイム推定補完技術について述べる。この技術は、蓄積した過去データから特徴空間を生成するオフライン処理と、現況データから特徴空間上の座標を定め、逆射影により推定情報を生成するオンライン処理で構成される。本報告では、オフライン処理に注目し、特徴空間と過去データの欠損率との関係及び、過去データの蓄積期間との関係を明らかにする。そして、プローブカーの希薄な状況下においても、過去データの蓄積期間を長くすることで、特徴空間を十分に生成できるという見通しを得る。This paper discusses real-time imputation method for sparse floating car data with feature space which has multiple bases which express correlation of a lot of links. This method consists of off-line and on-line process: determination of feature space from past floating car history (off-line process); feature space projection of current floating data and estimation of missing data performed by inverse projection from feature space (on-line process). In this paper, in the off-line process, we reveal relation between feature space and missing rate of floating car data, and feature space and accumulation time of past floating car data. And we show that feature space can be determined with enough accumulation time even under sparse floating car data.
著者
熊谷 正俊 伏木 匠 横田 孝義 佐野 豊 鈴木 研二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.2696-2705, 2004-12-15
被引用文献数
5

本論文では全国規模の交通情報サービスを目的とした所要時間長期予測手法を提案する.この手法は曜日/祝祭日/季節/五十日等の多様な因子を加味した予測が可能であり,全国域の大規模なデータをコンパクトな予測モデルで取り扱うことができる.その基本となる考え方は,たとえば朝夕の渋滞に相当するような複数の基底データが日付に応じた強度で合成され,所要時間データを構成しているというものである.この考え方に基づけば,所要時間データは日付によって変化しない基底データと,日付によって変化する合成強度とに分解され,曜日等の因子と関連づけて予測すべき情報は後者のみである.基底データと合成強度への分解には,主成分分析を用いた特徴空間射影が利用可能であり,合成強度に関する予測は特徴空間上で行われる.所要時間データ空間に比べて低次元化されていることから,特徴空間上では予測モデルを肥大化させることなく,高精度な予測処理を行うことが可能である.特徴空間からの逆射影は分解された基底データの合成による所要時間データの復元に相当し,特徴空間上で予測された合成強度の逆射影により所要時間データの予測値が得られる.実際の所要時間データを用いた評価により,この手法が予測精度の効率的な改善に有効であることが確認された.We propose a travel time forecast method for nation wide traffic information services. This method can deal with various "day factors" which traffic condition depends on, e.g. days, seasons, and vacations, without complicated local parameter setting. It also has the advantage in both the size of the database and the amount of the calculation for forecasting. The basic idea of the method is that travel time data consists of the weighted sum of several "feature bases" which represent characteristic traffic patterns such as congestion in morning or evening. The feature bases are the information which is independent of the day factors; in contrast, the information to be forecasted according to the day factors is weighting coefficients of the feature bases. The feature bases are given by the feature space projection using principal component analysis, and the forecasting process for the weighting coefficients is performed in the feature space. Since the dimension of the feature space is smaller than that of the travel time data space, the method can achieve an accurate forecasting process with a small database and a little amount of calculation. The information of the feature bases are restored to the forecast data of travel time by the inverse projection from the feature space. Evaluation results show that the method efficiently improves the forecast accuracy for wide-area applications.