著者
洲鎌 秀永 柿沼 由彦 竹之内 敬人 橋本 款 Conti Bruno
出版者
日本医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

申請者はパーキンソン病発症における慢性ストレスの影響を調べる事を目的として、ラット(Wistar rat)を用いて慢性ストレスの影響を検討した。今回、慢性ストレス(1日8時間、5日/週)を継続的に負荷すると、数週間で黒質、青斑核、腹側被蓋野の神経細胞数の脱落が生じるという事を明らかにした。又、同部位において、活性化したミクログリアが検出された。更に、活性酸素関連のニトロチロシンも同様に上昇を示した。以上より、慢性ストレス下では活性化したミクログリアから活性酸素が過剰産生されて神経細胞に障害を与えている事が示唆された。
著者
内原 俊記 織茂 智之 橋本 款 和田 昌昭
出版者
公益財団法人東京都医学総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

ヒト剖検脳のαシヌクレインは軸索遠位から神経細胞体へ向かって進展する点で、樹状突起から細胞体へ進展するにつれて4リピートから3リピートへ変化するタウとは異なることを示した。これを反映して、レヴィー小体病では軸索末端が早期から脱落し、これをとらえる MIBG心筋シンチグラフィーが高い診断特異性を有する病態背景を明らかにした。さらこれらの病変の光顕像と免疫電顕像を直接対比できる新たな手法を開発した。今後分子機序との関連を追及するのに強力な手段となる。