著者
勝島 詩恵 今井 芳枝 橋本 理恵子 三木 恵美 荒堀 広美 井上 勇太 長谷 公隆
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.127-134, 2022 (Released:2022-10-06)
参考文献数
19

本研究では,外来でがんリハビリテーション(以下,がんリハ)を受ける再発・進行がん患者の経験を明らかにし,がんリハの真のエンドポイントを検討することを目的とした.対象はがん薬物療法中でがんリハを行っている再発・進行がん患者13名とし,半構造化面接法を実施した.結果,【自分にあった身体の状態を見つける】【うまく自分の中で生かせる運動が掴めない】【普段と変わりない日常生活を継続できる】【自分が動けていることを周りに示す】【自分で身体を動かしていく愉しみがある】【いまの自分の‘生きる’ことを意味付けてくれる】の6カテゴリーが抽出された.がんリハは再発・進行がん患者に,自身が持つ生きる意味や価値,目的を再確立することで,今の苦しい状況に適応させていく契機になると考えられた.これより,Masteryの獲得が,がんリハにおける新たなエンドポイントになると推察できた.
著者
後藤 幸 加藤 聡之 橋本 理恵 榊原 隆志 足立 守
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.236-241, 2008-12-29 (Released:2016-12-28)
参考文献数
8

吸入薬を使用中の呼吸器疾患症例では吸入再指導が重要である.今回,吸入継続中にどういう点ができなくなるのかを検討した.その結果,(1)吸入器の一連の操作を確認し,できていない点のみを是正する,(2)「吸入前の深呼気」,「吸入後の息止め」を再徹底する,(3)薬剤の効果と病態を再教育する,が再指導時の重要ポイントと考えられた.多忙な日常業務のなかではこれらに重点を置けば有効な再指導につながると思われる.