著者
武田 光夫
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.46-50, 2013-01-10 (Released:2019-09-27)
参考文献数
4

統計的に揺らぐ光波動場の3次元コヒーレンス関数を自由に生成・制御することのできるコヒーレンスホログラフィと呼ばれる風変わりな (unconventional) 新ホログラフィ技術の原理と実験を紹介する.
著者
芳野 俊彦 武田 光夫
出版者
公益社団法人 応用物理学会分科会 日本光学会
雑誌
光学 (ISSN:03896625)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.113-119, 1977-06-25 (Released:2010-06-11)
参考文献数
8

Using the angular-spectrum representation of beam fields we have calculated Gaussian beams transmitted through tilted plane-parallel plates. An expression for power transmittance of incident beams having finite beamwidth and non-planar wavefront is derived by the use of the angular-spectrum representation of incident beams and shown to be in good agreement with experimental results for the Gaussian beam incidence. Performances of tilted etalons as mode selector are also theoretically analysed.
著者
武田 光夫 宮本 洋子 宮本 洋子
出版者
電気通信大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

3次元物体をランダムな光波動場の空間コヒーレンス関数として再生するコヒーレンスホログラフィーの新原理を提案し,実験によりその有効性を実証した.コヒーレンスホログラムを計算機合成することにより,3次元空間コヒーレンス関数を自由に制御・シンセシスする技術を実現した.この新機能を用いた新しい工学的応用として波長分散のない3次元形状計測の可能性を実証した.また,基礎科学面ではコヒーレンス関数に位相特異点をもつコヒーレンス渦場を生成し,コヒーレンス場の運動量や角運動量などコヒーレンス場の力学的性質を解明した.
著者
武田 光夫
出版者
電気通信大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

従来の代表的な非接触立体計測法であるモアレ法は,連続で滑らかな形状の物体に対しては有効であるが,モアレ縞の縞次数に飛びが生じるような強い段差や不連続性をもつ物体は測定できない.また,ステレオ視差法は,ステレオ画像の対応点決定の計算量が多いという問題に加えて,反射率が一様な表面を持つ物体の場合には照合する特徴点が得られないという問題がある.本研究では,従来の立体計測法が対応できないこれらの物体の形状を非接触で自動計測することを目的として以下のように新しい立体計測法の原理を考案し実験によりその有効性を実証した.(1)従来のモアレ法やステレオ視差法のような基線を媒介とした3角測量法的な原理に代わるものとして,光波干渉を利用した直接的な2点間測距の原理を採用し,それを被測定物体上の全点に対して多点同時並列的に実現するような新しい方法の原理を考案した.粗面物体を測定できるようにスペックル干渉計と類似な光学系を用いたが,スペックル干渉計測法は物体の元の位置・形状からの相対的な変位・変形を測る,いわば差分量△hの計測技術であったのに対して,本研究の方法は,位置・形状そのもの,すなわちh自身の計測技術である点にその特長と新規性がある.(2)光源に波長走査可能な半導体レーザを用い,干渉計のなかにテレセントリック結像系を導入し,物体をイメージセンサ上に共役結像することにより,粗面物体上の各点からの散乱光を再統合して各点が互いに独立な干渉光路をもつ(画素と同数の)超多チャンネル測距干渉計が実現できることを見いだし,上述の原理に基づく立体計測システムを構築した.(3)段差のある針状物体や深穴の形状を非接触自動測定することにより原利の有効性を実験的に確認した.