著者
武井 由紀子 野村 直子 壷内 鉄郎 飯島 康仁 石戸 岳仁 塩野 理 矢野 実裕子 水木 信久
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.913-918, 2017-06-15

要約 目的:受傷7日目の外傷性視神経症に対し視神経管開放術が有効であった1例の報告。 症例:39歳の男性が自転車走行中に乗用車と接触して転倒。頭蓋骨骨折による気脳症のため総合病院脳神経外科入院。受傷7日目に当科受診。初診時の左矯正視力0.01,左眼の相対的求心性瞳孔障害陽性,左眼瞼外方に受傷痕を認めた。左眼視野は鼻側周辺のみであった。頭部CTで左視神経管上壁陥凹を認め,同日内視鏡下経鼻的視神経管開放術を施行し,術翌日よりステロイドパルス療法を併用した。左眼の中心暗点は術翌日より消失した。治療開始後37日目に左視力1.0となった。 結論:受傷1週間が経過した外傷性視神経症に対して外科療法およびステロイド全身投与を行い良好な経過を得た。
著者
河越 龍方 水木 信久 大塚 正人
出版者
横浜市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

ベーチェット病原因解明のための新規 HLA-B51 トランスジェニックマウスの作製に関する進捗および成果について: ベーチェット病の原因についてはいまだよくわかっていない。しかし、人種を越えて、ヒトの主要組織適合抗原である HLA(human leukocyte antigen)の特定のタイプ、HLA-B51と顕著に相関していることが知られている。しかし HLA-B51がどのように疾患に関わっているのかそのメカニズムは謎のままである。そこで今回、新規に HLA-B51 トランスジェニックマウスの作製をおこなった。
著者
水木 信久 河越 龍方 大野 重昭 目黒 明 竹内 正樹 REMMERS Elaine F.
出版者
横浜市立大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2010-04-01

ベーチェット病を対象としたゲノム解析により、HLAクラスI分子に提示前のペプチドのトリミングに関与するERAP1(endoplasmic reticulum aminopeptidase 1)が、ベーチェット病の発症リスクに対して、ベーチェット病の強力な遺伝要因であるHLA-B*51と遺伝子間相互作用を示すことを見出した。サルコイドーシスを対象としたゲノム解析では、日本人のサルコイドーシス患者と相関を示すHLA-DRB1アリルおよびHLA-DQB1アリルを明らかにしたとともに、HLA-DRB1およびHLA-DQB1の近傍に位置するBTNL2遺伝子と疾患の相関性も明らかにした。