著者
永井 健二 芥川 哲 高木 利光 浅野 剛 犬飼 拓志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.566-570, 2005

富士川は, 河口前面の水深約20m以深が海底勾配1/3という急勾配の海底谷となっており, 大規模な出水があった場合, 河口部から流出した土砂は河口テラスに留まることなく海底谷へと流失してしまう. そこで, そのような土砂流出への対応策を検討する上において必要となる, 河口から流出する土砂の移動・堆積状況について平面的な地形および粒度組成を考慮可能なシミュレーションモデルの開発を行った. 平成16年10月の台風22号および23号来襲に伴う出水時に実施した現地調査結果を基に, 浮遊砂を考慮した混合砂礫平面2次元地形変化モデルを構築し, これにより出水時の河口前面部における地形変化を再現し, モデルの妥当性を確認するとともに問題点・課題なども明らかにした.
著者
永井 健 住野 豊 北畑 裕之
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.406-407, 2004-12-20

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著者
永井 健治
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

本研究は、光照射によって、蛍光活性化する生理機能センサータンパク質を開発することで、生きた細胞内や個体内の、ナノからマクロに及ぶ、様々な空間スケールにおける生理機能を高感度に観察する手法を構築することを目的とした。昨年度に作製したPA-GFPとDsRedをFRETのドナー・アクセプターとして利用した光活性化型Ca^<2+>指示薬PA-cameleonは光活性化前の状態でもDsRedによる青色励起光の吸収により蛍光が観察されたため、光活性化の利点の1つである高いコントラストを実現することができなかった。その一方で、405nmのレーザーを照射し、PA-GFPを活性化すると、緑色の蛍光が現れ、リガンド刺激に伴う細胞内Ca^<2+>濃度の変化を捉えることができた。本年度はDsRed以外の赤色蛍光タンパク質や緑色光を吸収するが蛍光性の無い色素タンパク質を用いる事で光活性化によるコントラストのさらなる増加が実現できないかを検討した。その結果、試験管内、細胞内のいずれにおいても405nmの刺激光照射によって不可逆的に無蛍光状態から蛍光性を獲得することが確認され、刺激光の照射範囲をガルバノミラーなどで制御することで、培養ディッシュ上の特定の細胞にPA-cameleonを出現させ、その細胞内のCa^<2+>動態を高いコントラストで可視化することに成功した。さらに、ゼブラフィッシュ幼魚における特定の筋細胞の自発的収縮とCa^<2+>濃度の変化を同時に観察することにも成功した。本方法はCa^<2+>指示薬以外のFRET指示薬にも原理的には応用可能であるため、光活性化指示薬開発のための汎用的指針として、その利用が期待される。