著者
森田 智子 江川 隆子 笠岡 和子 神谷 千鶴 西村 めぐみ 原田 美穂子 服部 直子 東 美鈴 出原弥和
出版者
関西看護医療大学
雑誌
関西看護医療大学紀要 (ISSN:18835686)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.14-22, 2012-03

【目的】2010年健康ひょうご21活動(県民運動実践活動)の助成を受け、世代間交流のプログラム創設の基礎資料を得るために、老人力の発掘調査を行い現在の健康状態や地域活動参加状況などの実態を明らかにすることを目的とした。【方法】A町内会の同意が得られた65歳以上の高齢者327人に自記式質問調査を行った。【結果】有効回答者133人のうち女性60.9%、平均年齢76.1歳±7.8歳。伝承遊びのほとんどの項目は6割以上行っており、郷土料理は「いかなごの釘煮」(68.4%)、お菓子類は餅類(75.2%)、保存食は「梅干し」(88.7%)、薬草は「どくだみ」(42.9%)が多かった。生活満足度、主観的健康観は70%以上が肯定回答であり、老研式活動能力は全項目7割以上が「はい」と回答した。老人力を若い世代へ継承していきたい人は43.4%であり、地域活動で参加している人は43.0%、ボランティア活動をしてみたい人は12.3%だった。【考察】:対象者は概ね健康状態が良く、健康に気をつけている人が多かったが、若い世代への継承、地域活動への参加も4割弱だった。今後は高齢者個々のニーズを把握した世代間交流プログラムを検討していくことが課題である。
著者
奥津 文子 星野 明子 江川 隆子 荒川 千登世 横井 和美 本田 可奈子 山田 豊子 赤澤 千春 山本 多香子
出版者
滋賀県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

リンパ浮腫セルフケア支援における携帯電話使用群・通常支援群共、6か月間に蜂窩織炎等の合併症を発症した者はいなかった。周囲径については、有意差は見られなかったが、インピーダンスによる水分量については、携帯電話使用群が有意に減少しており、浮腫が改善していることが分かった。セルフケア実施状況については、携帯電話使用群が有意に実施状況が高かった。抑うつ状態については、携帯電話使用群が有意に低かった。以上より、リンパ浮腫患者に対する携帯電話による支援は、セルフケア実施や継続、水分量の減少、および抑うつ症状の改善に有効であることが分かった。